※この記事には、Netflixシリーズ『九条の大罪』のネタバレと、映画公式から発表されている内容を含みます。映画公開前のため、壬生の心理には考察を含みます。

『映画 九条の大罪』では、壬生憲剛(町田啓太)が京極清志(ムロツヨシ)との関係を大きく変えることになります。

これまで京極より弱い立場にあり、その影響を受けてきた壬生。

それでも映画では、京極に従うのではなく、背く側へ進みます。

なぜ壬生は、圧倒的に強い相手へ逆らうのでしょうか。

この記事では京極の息子が拉致された詳しい経緯や、その後の抗争の勝敗には広げず、壬生がなぜ京極との従属関係を捨てるのかに絞って考察します。

壬生はもともと京極より弱い立場

Netflixシリーズの時点で、壬生と京極は対等ではありません。

京極は伏見組若頭。

壬生は暴力団組織の外側にいる人物です。

壬生にも裏社会での人脈や力はありますが、組織を背負う京極と同じではありません。

そのため、これまでの壬生は京極の存在を無視できませんでした。

壬生が京極との関係を切れなかった理由

壬生は、会社の取引先を変更するような感覚で京極との関係を終わらせることはできません。

裏社会では、

  • 組織の力
  • 過去から続く関係
  • 貸し借り
  • 報復への恐怖

などが絡みます。

関係を切ることそのものが危険だからこそ、壬生はそれまで京極との距離を保ちながら従ってきました。

映画で壬生は「従っていても安全ではない」状態になる

映画では、壬生側が京極にとって到底無視できない問題を起こします。

その結果、壬生は、

「京極に従っていれば助かる」

という立場ではなくなります。

ここが大きな転換点です。

従属することで身を守ってきた関係が、もう安全装置として機能しなくなる。

だから壬生自身も、別の道を選ばなければならなくなります。

裏切りは「上に立ちたいから」とは限らない

壬生が京極に背くと聞くと、

「京極を倒して自分が裏社会の上へ行きたいのでは?」

とも考えられます。

しかし現在分かっている情報だけでは、単純な権力争いと断定できません。

むしろ壬生は、京極から追われる危険が現実になったため、生き残るために関係を切ると見る方が自然です。

壬生にとって「裏切り」は防衛でもある

京極に従う。

それでも自分や周囲が処分される可能性がある。

逃げる。

それでも追われる。

そうなれば壬生には、京極の判断へ完全に身を任せる以外の方法を探す必要があります。

そのため今回の裏切りは、

攻撃のための裏切りというより、追い詰められた末の自己防衛

という側面が強いと考えられます。

壬生は自分一人だけ助かればいい人物なのか

壬生本人だけなら、周囲の人物を切り捨て、自分は京極へ従うという選択も考えられます。

しかし壬生には、自分の側にいる人間との関係があります。

映画で壬生が京極へ背くのであれば、

自分一人の命だけではなく、自分の側にいる人間を含めてどう生き残るか

という判断が関係している可能性があります。

Netflixシリーズの時点ですでに安定した関係ではなかった

壬生と京極は、映画で突然仲が悪くなるわけではありません。

Netflixシリーズの時点から、力の差によって成立していた関係です。

信頼し合う対等な仲間ではありません。

そのため映画で起きる事件は、

良好な関係を突然壊すというより、もともと緊張を含んでいた上下関係を破裂させる

出来事だと考えられます。

拉致事件の詳細は別記事で

壬生が追い込まれる直接のきっかけになるのが、京極の息子をめぐる拉致事件です。

ただし、

なぜ拉致が起きたのか。

最初から京極の息子を狙ったのか。

という事件そのものの解説は別記事へ分けています。

映画『九条の大罪』京極の息子はなぜ拉致された?「誤って拉致」の意味と事件の発端を解説

壬生が背けば九条も無関係ではいられない

壬生と京極の関係が切れれば、その影響は九条間人(柳楽優弥)にも及びます。

九条は長く壬生から案件を受けてきました。

京極側から見れば、九条は壬生の事情を知っている可能性がある人物です。

そのため壬生の決断は、九条法律事務所まで危険へ巻き込むことになります。

九条が逮捕される理由とは分ける

壬生の裏切りによって九条も騒動へ巻き込まれますが、

「壬生が裏切ったから九条も自動的に逮捕される」

という単純な話ではありません。

九条自身にどんな疑いがかかるのかはこちらで分けて考察しています。

映画『九条の大罪』九条はなぜ逮捕される?逮捕状が出た理由を考察

裏切ったあと誰が勝つかは別の問題

壬生が京極へ背く理由と、その後の抗争でどちらが勝つかは別です。

京極側には伏見組という組織があります。

壬生が関係を切ったからといって、壬生の方が強くなるわけではありません。

むしろ、これまで以上に危険な立場になります。

その後の対立はこちらで考察しています。

映画『九条の大罪』京極と壬生はどうなる?ヤクザと半グレの抗争を考察

壬生の決断を整理

段階 壬生の立場
Netflixシリーズ 京極より弱い立場で関係を維持
映画の事件発生 京極との関係を維持しても安全ではなくなる
壬生の判断 従属よりも自分たちの生存を優先
結果 京極との関係が決定的に崩れる

まとめ|壬生は「従っても助からない」状況で背く

壬生は、もともと京極より弱い立場にいました。

そのためNetflixシリーズでは、京極との関係を簡単には切れませんでした。

しかし映画では、関係を維持して従っていても安全とは言えない状況へ追い込まれます。

そこで壬生は、

京極を倒して上に立つためではなく、自分たちが生き残るために従属関係から外れる

可能性が高いと考えられます。

「裏切り」というより、逃げ道を失った壬生が自分の側を守るために選ぶ決断。

そう見ると、映画で壬生が京極へ背く理由が分かりやすくなります。

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