『キングダム』王賁は実在した?魏を滅ぼした史実の将軍・王賁を解説
※この記事には、『キングダム』の今後の展開につながる史実を含みます。特に魏・燕・代・斉攻略について重大なネタバレがあります。
『キングダム』では、信や蒙恬と武功を競う若きライバルとして登場する王賁。
名門・王家の嫡男で、父は王翦です。
では、王賁は漫画のために作られた人物なのでしょうか。
結論からいうと、王賁は実在した秦の将軍です。
しかも「王翦の息子」という設定も史実に基づいています。
さらに史実の王賁は、魏の都・大梁を水攻めにして魏を滅ぼし、その後も燕・代・斉の攻略に関わりました。
秦の中華統一の最終局面を支えた重要将軍の一人です。
この記事では漫画版の性格や信とのライバル関係ではなく、史実の王賁が実際に何をした人物なのかに絞って解説します。
この記事でわかること
- 王賁は本当に実在したのか
- 王翦の息子という設定は史実なのか
- 魏・大梁をどう攻略したのか
- 燕・代・斉攻略で何をしたのか
- 李信と史実でも一緒に戦ったのか
- 漫画の槍術・玉鳳隊・親子関係は史実なのか
- 結論|王賁は実在。王翦の息子という親子関係も史実
- 史実の王賁は何をした将軍?
- 王賁最大の戦果|魏の都・大梁を水攻め
- 大梁へ水を引き込んで城を攻略
- 王賁は「槍が強い若者」だけではない
- 王賁は燕攻略にも参加
- 趙滅亡後に残った「代」も攻略
- そして中華統一最後の国・斉へ
- 史実でも李信と王賁は一緒に戦った?
- ただし「信とのライバル関係」は史実では確認できない
- 王翦の息子だから出世できた?
- 王翦と王賁は史実でも親子
- 漫画の「冷たい親子関係」は史実?
- 王賁の母・朱景は史実?
- 王賁は史実でも槍の達人だった?
- 玉鳳隊は史実にあった?
- 蒙恬との三人組も漫画独自
- 王賁は何歳だった?
- 王家は三代続く軍人一族
- 漫画で王家が「名門」とされる背景
- 史実と漫画の違いを整理
- まとめ|王賁は魏を滅ぼし、秦統一の最後まで戦った実在将軍
- 信と万極の戦いを原作で読みたい方へ
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結論|王賁は実在。王翦の息子という親子関係も史実
王賁は実在した秦将です。
『史記・白起王翦列伝』には、王翦の子・王賁として登場します。
つまり、
父=王翦
息子=王賁
という親子関係そのものは漫画の創作ではありません。
そして王賁自身も、父の名前だけで歴史に残った人物ではなく、秦の統一戦争で大きな戦果を挙げています。
史実の王賁は何をした将軍?
王賁が関わった主な攻略先は、
- 魏
- 燕
- 代
- 斉
です。
秦が六国を次々と滅ぼし、中華統一へ向かう後半戦で重要な役割を果たしました。
特に有名なのが、魏の滅亡につながった大梁攻略です。
王賁最大の戦果|魏の都・大梁を水攻め
秦王政22年、王賁は魏へ侵攻します。
標的となったのが魏の都・大梁です。
大梁は簡単に落とせる都市ではありませんでした。
そこで王賁の軍は、城を正面から攻め続けるだけではなく、水を利用した攻略を行います。
大梁へ水を引き込んで城を攻略
『史記』には、王賁が河溝を引いて大梁へ水を流し込んだことが記されています。
大梁城は大きな被害を受け、最終的に魏王は降伏。
魏は滅亡します。
六国の一つである魏を滅ぼした中心人物が王賁です。
映画『魂の決戦』時点では若手武将ですが、その後は一国を滅ぼす軍を率いるほどの立場になります。
王賁は「槍が強い若者」だけではない
漫画では王賁本人の槍術が強く印象に残ります。
しかし史実でより重要なのは、個人武勇ではなく大軍を率いて国家攻略を成功させた指揮官であることです。
大梁攻略のような大規模な攻城戦を任されていることからも、秦軍の中で非常に重要な位置にいたことが分かります。
王賁は燕攻略にも参加
王賁の軍歴は魏だけではありません。
荊軻による秦王政暗殺未遂事件の後、秦は燕への攻撃を強めます。
王翦らの攻撃によって燕王喜は遼東へ逃れ、その後の燕攻略にも王賁が関わります。
王賁は一つの国だけを担当した将軍ではなく、秦の統一戦争終盤で複数の戦線に投入されています。
趙滅亡後に残った「代」も攻略
趙が滅んだあとも、趙公子・嘉は代王を名乗り、抵抗を続けます。
紀元前222年ごろ、秦は燕・代の残存勢力を掃討。
この戦いにも王賁が関わっています。
魏を滅ぼして終わりではなく、北方に残る勢力の平定にも進んでいることが分かります。
そして中華統一最後の国・斉へ
秦が各国を滅ぼしていき、最後まで残ったのが斉です。
紀元前221年、秦軍は斉へ侵攻。
斉王建は最終的に降伏し、秦による六国統一が完成します。
『史記・白起王翦列伝』では、王賁が李信とともに燕・斉の地を破り平定したと記されています。
王賁は秦による中華統一の最後まで関わった将軍です。
史実でも李信と王賁は一緒に戦った?
はい。
漫画の主人公・信のモデルとされる李信と、王賁の名前は同じ戦役の中に登場します。
『史記』には、王賁が李信とともに燕・斉方面を攻略した記録があります。
そのため、
李信と王賁が秦軍の将として同じ戦争へ参加する構図には史実の土台があります。
▶ 『キングダム』信は実在した?李信の史実と漫画との違いを解説
ただし「信とのライバル関係」は史実では確認できない
二人が同じ時代に秦将として活動したことは史実です。
しかし、
- 若いころから武功を競った
- 口喧嘩を繰り返した
- 互いを強くライバル視した
- 信・蒙恬・王賁が三人組だった
といった人間関係まで史料に残っているわけではありません。
ここは『キングダム』独自の人物ドラマです。
王翦の息子だから出世できた?
史実から、そこまで単純に考えることはできません。
父・王翦が秦を代表する大将軍だったことは確かです。
しかし王賁自身も、
魏を滅ぼす。
燕・代を攻略する。
斉攻略に関わる。
という大きな実績を残しています。
「王翦の息子だから歴史に残った」のではなく、王賁本人にも十分な軍功があります。
王翦と王賁は史実でも親子
ここは漫画と史実がはっきり重なる部分です。
王翦の子が王賁。
これは『史記』に記録されています。
父・王翦も秦の統一戦争で大活躍し、その後は息子・王賁も各国攻略で大きな戦果を挙げています。
親子二代で秦の統一戦争を支えた武将です。
▶ 『キングダム』王翦は実在した?史実の王翦と原作との違いを解説
漫画の「冷たい親子関係」は史実?
ここは分けて考える必要があります。
王翦と王賁が親子だったことは史実です。
しかし漫画で描かれる、
王翦が王賁へ冷たい。
王賁が父に認められようとする。
親子関係が希薄。
出生をめぐる疑念がある。
といった細かな心理関係まで史料に残っているわけではありません。
親子関係は史実、親子ドラマは漫画独自の人物造形と考えると分かりやすいです。
▶ 『キングダム』王賁とは何者?王翦との親子関係・信との確執・強さを原作から解説
王賁の母・朱景は史実?
漫画では、王賁の母として朱景という人物が登場します。
さらに王賁の出生をめぐる疑念も描かれます。
しかし、漫画と同じ朱景という人物や、同じ出生エピソードを史実として確認することはできません。
史料から確認できるのは、王賁が王翦の子として記録されていることです。
王賁は史実でも槍の達人だった?
ここも漫画と史実を分ける必要があります。
『キングダム』の王賁といえば槍です。
しかし史料には、王賁が漫画と同じような槍の達人だったという具体的な記録はありません。
王賁の軍歴や戦果は記録されていますが、本人がどんな武器を使い、どんな技で戦ったのかまでは分かりません。
玉鳳隊は史実にあった?
漫画で王賁が率いる玉鳳隊についても、同名の部隊が史料で確認されているわけではありません。
番陽、関常、亜花錦らとの人間関係も漫画として作られた部分です。
史実では、王賁が率いた軍の大きな戦果が中心に記録されています。
蒙恬との三人組も漫画独自
蒙恬も実在した秦将です。
信のモデルである李信。
王賁。
蒙恬。
三人とも秦の統一戦争へ関わった人物です。
ただし、三人が漫画のように若いころからライバルとして行動していたという史料はありません。
歴史上同時代に活躍した将軍たちを、原作では早い時期から結びつけて描いています。
王賁は何歳だった?
王賁の生年は、主要史料から明確には分かりません。
そのため漫画のように信・蒙恬・王賁がほぼ同世代だったと、そのまま史実として断定することはできません。
三人が同じ秦王政の時代に活動したことは確認できますが、細かな年齢関係は不明です。
王家は三代続く軍人一族
王家の軍人は王賁で終わりません。
史料には、
王翦
↓
王賁
↓
王離
と三代が登場します。
王離は秦末期の戦争で将軍として活動します。
王家は秦の統一前から秦末期まで軍事に関わった一族です。
漫画で王家が「名門」とされる背景
漫画では、王賁が王家の名を非常に重く受け止めています。
その細かな心理描写は創作ですが、史実でも王翦、王賁、王離と将軍が続きます。
その意味では、王賁を巨大な武門の後継者として描くことには、史実上の軍歴という土台があります。
史実と漫画の違いを整理
王賁が実在した
→ 史実。
王翦の息子
→ 史実。
魏を攻略し、大梁を水攻めした
→ 史実。
燕・代・斉攻略に関わった
→ 史実。
王家が軍人一族
→ 史実に土台あり。
槍の達人
→ 漫画の人物設定。史料では確認できない。
玉鳳隊
→ 漫画の設定。
信とのライバル関係
→ 史料では確認できない。
王翦との冷たい親子関係
→ 漫画独自の人物ドラマ。
まとめ|王賁は魏を滅ぼし、秦統一の最後まで戦った実在将軍
王賁は実在した秦の将軍です。
父が王翦であることも史実です。
さらに王賁自身も、
魏の大梁を水攻めして魏を滅ぼす。
燕・代の攻略へ参加する。
李信とともに斉攻略へ関わる。
という大きな戦果を残しています。
『キングダム』では信の同世代ライバルとして登場しますが、史実では秦による六国統一の最終段階を担った重要将軍です。
一方で、槍術、玉鳳隊、信とのライバル関係、王翦との細かな親子ドラマについては、史料上の王賁と漫画版を分けて考える必要があります。
信と万極の戦いを原作で読みたい方へ
映画『キングダム 魂の決戦』で大きな見どころとなる信と万極の戦いは、原作コミックス27巻で描かれています。
若い王賁や蒙恬が信と競い合う時代から原作を追いたい方にも、この周辺は重要なエピソードです。
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