『祈りの幕が下りる時』押谷道子はなぜ殺された?東京へ来た理由と事件の真相
※この記事には映画・原作『祈りの幕が下りる時』の重大なネタバレがあります。
『祈りの幕が下りる時』の事件は、東京のアパートで押谷道子の遺体が発見されたところから始まります。
押谷は滋賀県で暮らしていた女性です。
なぜ突然東京へ来て、なぜ殺されなければならなかったのでしょうか。
そこには、浅居博美と父・忠雄の秘密が深く関係しています。
押谷道子は浅居博美の中学時代の同級生
押谷道子は、浅居博美の中学時代の同級生です。
現在は滋賀県で生活していました。
2人は大人になってから常に親しくしていたわけではありません。
しかし、押谷が偶然ある人物を見つけたことで、博美の人生と再びつながります。
押谷はなぜ東京へ来た?
押谷が東京へ来た直接の理由は、博美の母・厚子について知らせるためです。
押谷は滋賀県の老人ホームで、博美の母親と思われる女性を見つけます。
長年母親と離れていた博美に、そのことを伝えるため東京を訪れました。
TBS公式のあらすじでも、押谷が博美の母・厚子のことで東京へ来たことが説明されています。
押谷は浅居忠雄が生きていることにも近づく
しかし押谷が知ってしまったのは、母親のことだけではありません。
博美の父・浅居忠雄は世間的にはすでに死亡したと思われていました。
ところが実際には、忠雄は別人として生き続けていました。
押谷はその事実につながる手がかりを得てしまいます。
越川睦夫の正体は浅居忠雄
東京のアパートに住んでいた越川睦夫。
その正体が、博美の父・浅居忠雄です。
忠雄は長い間、身元を隠して生活していました。
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なぜ忠雄は押谷を殺した?
最大の理由は、自分が生きていることを知られれば、博美の人生まで壊れてしまうと考えたからです。
忠雄は長年、娘を守るために身元を隠してきました。
博美はすでに舞台演出家として成功しています。
もし父親の過去が表に出れば、博美も事件に巻き込まれる可能性があります。
忠雄は秘密を守ろうとして、押谷を殺害してしまいます。
押谷には悪意があったわけではない
ここが、この事件の悲しいところです。
押谷は博美を脅したり、秘密を暴露しようとしたりしたわけではありません。
むしろ母親について知らせようとして東京へ来ています。
しかし、押谷が知った事実そのものが忠雄にとって危険でした。
善意で動いた人物が、長年隠されてきた秘密に触れてしまったことで殺される結果になります。
押谷殺害がすべての事件を動かす
押谷を殺したことで、忠雄は再び逃げ続けることが難しくなります。
警察は越川睦夫を追い始めます。
さらに同時期に発生した河川敷の焼死事件との関係も浮上します。
押谷殺害は、30年間隠され続けた浅居親子の秘密が崩れ始めるきっかけになったのです。
浅居博美は押谷殺害に直接関わった?
押谷道子を直接殺したのは忠雄です。
ただし事件全体では、博美も父親の秘密を守り続けています。
そのため「犯人は誰なのか」という問いは、単純に一人だけを答えれば終わる話ではありません。
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なぜ博美は父親を守り続けた?
博美と忠雄は、幼い頃から借金取りに追われ、2人だけで逃げ続けてきました。
博美にとって父は、単なる親ではありません。
自分の人生を犠牲にしてまで守ってくれた人物でもあります。
そのため博美は、父が罪を犯しても簡単に見捨てることができませんでした。
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押谷道子は「何も知らなければ死ななかった」人物
押谷は事件の当事者ではありませんでした。
浅居親子の過去とも直接関係していません。
しかし偶然、長年隠されていた秘密に近づいてしまいます。
そこから事件に巻き込まれました。
『祈りの幕が下りる時』では、過去の罪を隠し続けることが、まったく関係のない人まで巻き込んでしまう怖さも描かれています。
まとめ
押谷道子は、浅居博美の母・厚子について知らせるため滋賀県から東京へ来ました。
しかし、その過程で博美の父・浅居忠雄が生きていることにつながる秘密へ近づいてしまいます。
忠雄は、自分の正体が明らかになれば娘・博美の人生まで壊れると恐れ、押谷を殺害しました。
押谷自身に悪意はありません。
だからこそ、この殺人は作品の中でも特に理不尽で悲しい事件です。
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映画を観て原作も気になった方へ
映画では時間の都合で整理されている浅居親子の過去や、母・厚子の行動によって父娘の人生がどのように変わっていったのかも、原作ではより細かく描かれています。
映画を観たあとに読むと、忠雄と博美がなぜここまで強く結びつき、何十年も過去から逃れられなかったのかも、さらに深く見えてくると思います。
