※この記事には、映画『キングダム 魂の決戦』および原作漫画の合従軍編についてネタバレがあります。

映画『キングダム 魂の決戦』で、秦を一気に国家滅亡の危機へ追い込むのが合従軍(がっしょうぐん)です。

趙だけが攻めてくるのではありません。

秦を除く複数の大国が一斉に動き、秦へ迫ります。

人物も軍も一気に増えるため、

「合従軍って結局何?」

「どの国が参加している?」

「李牧が総大将なの?」

「なぜ函谷関で戦っている?」

と分かりにくくなりやすいところです。

結論からいうと、合従軍は秦を滅ぼすために楚・趙・魏・韓・燕・斉が結成した連合です。

この記事では李牧個人の目的や秦趙同盟の経緯ではなく、合従軍そのものの仕組み・参加国・指揮官・函谷関の意味に絞って解説します。

この記事でわかること

  • 合従軍とは何なのか
  • どの国が参加しているのか
  • 合従軍の総大将は誰なのか
  • 李牧はどんな立場なのか
  • 秦20万対合従軍50万とはどういう戦いか
  • なぜ函谷関が重要なのか
  • 斉は最後まで秦を攻めるのか

結論|合従軍は「秦を滅ぼすための多国籍連合軍」

映画公式では、合従軍は秦の滅亡を目的として結成された六国の連合軍として描かれています。

参加するのは、

  • 楚
  • 趙
  • 魏
  • 韓
  • 燕
  • 斉

です。

普段は互いに争う国々ですが、秦という共通の巨大な脅威を前に、一時的に手を組みます。

そもそも「合従」とはどういう意味?

『キングダム』の舞台では、秦・楚・趙・魏・韓・燕・斉という大国が争っています。

一つの強大な国に対して、複数の国が連携して対抗する。

その形が合従です。

『キングダム』の合従軍編では、秦以外の国々が連合し、巨大化する秦を一気に叩こうとする形で描かれています。

合従軍に参加する六国

秦を包囲する側に入るのは六国です。

国 主な人物
楚 春申君・汗明・媧燐・臨武君・項翼・白麗など
趙 李牧・慶舎・万極など
魏 呉鳳明など
韓 成恢など
燕 オルドなど
斉 合従軍へ参加する国の一つ

秦は一国だけを相手にするのではなく、中華各国の有力な軍を一度に相手にする状況へ追い込まれます。

なぜ普段は敵同士の国が手を組めた?

六国が仲良くなったからではありません。

それぞれの国には、それぞれの利益があります。

共通しているのは、

「秦がこれ以上強くなると、自国も危険になる」

ということです。

秦は領土を拡大し、中華統一へ向けて動いています。

一国ずつ秦と戦うより、各国が同時に攻める方が秦を倒せる可能性は高くなります。

李牧がなぜ秦をそこまで危険視していたのかについては別記事で詳しく扱っています。

▶ 『キングダム 魂の決戦』李牧の目的とは?なぜ秦を最大の脅威と見たのか解説

合従軍を作った中心人物は李牧

六国を動かす構想の中心にいるのが趙国宰相・李牧です。

李牧は秦を一国だけで止めるのではなく、各国を同時に動かす大戦略を仕掛けます。

そのため映画を見ていると、李牧が合従軍のトップのようにも見えます。

しかし、肩書き上の総大将は別の人物です。

合従軍の総大将は李牧ではなく春申君

合従軍全体の総大将として紹介されているのは、楚の春申君です。

映画では斎藤工が演じています。

春申君は楚を代表する大物政治家で、巨大な連合軍全体の看板となる存在です。

一方の李牧は、合従軍を成立させ、軍略面でも大きな役割を持つ中心人物です。

整理すると、

春申君=合従軍全体の総大将

李牧=合従軍結成・戦略の中心人物

と考えると分かりやすいです。

楚が合従軍でも大きな存在なのはなぜ?

楚は戦国七雄の中でも非常に大きな国です。

広大な領土を持ち、軍事力も大きい。

そのため合従軍でも多数の有力人物が登場します。

春申君だけでなく、汗明や媧燐など、秦にとって非常に危険な武将が参加しています。

趙軍には李牧・慶舎・万極

趙軍側では李牧だけでなく、慶舎や万極も重要です。

特に映画『魂の決戦』では、信と万極の戦いが大きな見どころになります。

万極は長平の惨劇を背負っており、単に趙軍の一将として秦と戦っているわけではありません。

そのため映画では、国家同士の戦いに加えて、秦と趙の過去の因縁も描かれます。

魏・韓・燕にもそれぞれ有力将がいる

合従軍が恐ろしいのは、単純に兵士の数が多いからだけではありません。

魏には呉鳳明。

韓には成恢。

燕にはオルド。

各国から、それぞれの得意分野を持つ将軍が集まっています。

異なる国の異なる軍が同時に秦を攻撃することが、合従軍の厄介さです。

秦20万対合従軍50万

映画公式では、戦力差を、

秦軍:約20万

合従軍:約50万

として示しています。

単純計算でも秦側は大幅に兵数で劣ります。

しかも合従軍には各国の有力将がそろっています。

秦にとっては、通常の国境戦とは比較にならない規模の危機です。

秦側も主力をほぼ総動員する

秦側も、この侵攻に対して主力級の将軍を集めます。

  • 麃公
  • 蒙武
  • 騰
  • 王翦
  • 桓騎
  • 張唐

さらに若手の、

  • 信
  • 蒙恬
  • 王賁

も戦います。

合従軍編が『キングダム』でも特に大規模な章なのは、敵だけでなく秦側の主要人物も一堂に会するからです。

なぜ函谷関で戦うの?

合従軍を迎え撃つうえで最重要地点になるのが、函谷関です。

函谷関は秦の中心部へ続く道を守る巨大な要塞です。

ここを突破されれば、合従軍はさらに秦の内部へ進めます。

逆に秦側は、この巨大な防御施設を利用すれば、兵力差を少しでも縮められます。

秦にとって函谷関は「数の差を埋める場所」

20万人で50万人と広い平地で正面衝突すれば、秦は極めて不利です。

しかし要塞戦なら、攻撃側は兵数を一度にすべて投入できません。

守る側は高い城壁や地形を利用できます。

つまり函谷関は、

秦が圧倒的な兵力差を抱えながら戦うために必要な巨大防壁

です。

函谷関を抜かれたらすぐ秦は滅亡する?

函谷関を失った瞬間に自動的に秦が消滅するわけではありません。

しかし、秦の中心部への重要な防衛線を失うことになります。

合従軍の規模を考えれば、都・咸陽への危険が一気に高まります。

そのため秦側にとって函谷関防衛は、単なる一つの城を守る戦いではありません。

国家存続を左右する防衛戦です。

合従軍は六国なのに、斉はどうなる?

合従軍は当初、秦を除く六国を巻き込む形で進みます。

ただし原作では、斉をめぐって秦側も外交戦を仕掛けます。

ここで重要になるのが秦の外交官・蔡沢です。

つまり秦は、戦場で50万の敵を相手にするだけではなく、外交によって合従軍そのものを崩す方法も探します。

合従軍編は軍事戦だけではない

合従軍編では派手な戦闘が続きますが、本質は戦場だけではありません。

軍事。

外交。

各国の利害。

情報。

政治。

これらが同時に動きます。

六国連合という巨大な仕組みそのものが、中華全体を使った政治戦でもあります。

秦趙同盟とはどうつながる?

「でも趙は以前、秦と同盟していたのでは?」という疑問もあります。

実際、李牧は原作17巻で秦趙同盟を成立させています。

そこから山陽攻略を経て、なぜ趙が秦への攻撃側へ回ったのかは、合従軍の構成とは別の外交上の話です。

▶ 『キングダム』秦趙同盟はなぜ終わった?李牧は秦を裏切ったのか時系列で解説

合従軍編は原作何巻?

集英社のBOXセットでは、24巻〜33巻が「合従軍編」としてまとめられています。

六国による秦侵攻が本格化する25巻には、

  • 第262話「超大国の侵攻」
  • 第264話「迫り来る合従軍」
  • 第270話「函谷関集結」

などが収録されています。

▶ 『キングダム 魂の決戦』は原作何巻・何話?合従軍編との違いを解説

映画『魂の決戦』だけで合従軍編は終わらない

映画『魂の決戦』は、合従軍編全体を最後まで描く作品ではありません。

原作ではこの先も函谷関をめぐる各戦場が続きます。

映画で登場した王翦、桓騎、蒙武、媧燐らにも、このあと大きな見せ場があります。

『魂の決戦』は巨大な合従軍編の入口にあたる作品と考えると分かりやすいです。

まとめ|合従軍は秦を一国ごと消すための六国連合

合従軍とは、秦を滅ぼすために複数の国が結成した巨大な連合です。

参加国は楚・趙・魏・韓・燕・斉。

連合軍全体の総大将は楚の春申君。

一方、結成と軍略の中心にいるのが趙の李牧です。

映画公式では、

秦20万対合従軍50万。

という圧倒的な兵力差で描かれます。

その大軍を秦が迎え撃つ重要拠点が函谷関です。

合従軍編は「李牧対秦」だけの話ではなく、中華の国々が一斉に動く国家規模の戦争です。

誰がどの国に所属し、春申君と李牧の役割がどう違うのかを整理すると、映画もかなり分かりやすくなります。

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