『汝、星のごとく』櫂は最後どうなる?その後と結末を解説
※この記事には『汝、星のごとく』原作小説の青埜櫂に関する重大なネタバレがあります。
青埜櫂は、瀬戸内の島から東京へ出て、自分の力で人生を切り開こうとする人物です。
では櫂の人生は、最終的にどこへたどり着くのでしょうか。
この記事では暁海との恋愛全体ではなく、櫂自身の仕事・病気・最後の願い・死に絞って整理します。
結論|櫂は胃がんを患い、瀬戸内で最期を迎える
原作終盤で櫂は胃がんを患います。
病気は治癒へ向かうのではなく、最期を意識しなければならない状態へ進みます。
そして最後には瀬戸内へ戻り、暁海のそばで花火を見ながら人生を終えます。
櫂は「島を出る」ことから自分の人生を始めた
櫂は家庭環境の影響を強く受けて育ちます。
高校卒業後には島を離れ、東京へ向かいます。
これは恋愛だけのためではなく、
親の人生から距離を取り、自分自身の人生を作る。
ための選択でもあります。
東京で漫画原作者として道を作る
東京へ出た櫂は、漫画原作者として仕事を始めます。
島にいた高校生から、作品を生み出して生活する人間へ変わっていきます。
櫂にとって仕事は、収入を得るだけではありません。
自分の力で自分の人生を作る手段。
でもあります。
仕事で成功しても、人生が安定するわけではない
櫂は才能を発揮しますが、仕事には大きな転機も訪れます。
久住尚人との仕事をめぐる問題によって、櫂の仕事人生は順調な成功物語にはなりません。
自立を求めて東京へ出た櫂ですが、仕事でも人間関係でも傷つきます。
暁海とは別れる
東京で生きる櫂と、島で生活する暁海。
二人は遠距離の関係を続けますが、やがて別れます。
ただしこの記事では別れの理由を詳しく繰り返しません。
櫂の人生を決定的に変えるのが胃がん
櫂の物語終盤で大きな転機になるのが病気です。
櫂は胃がんを患います。
ここから櫂の人生は、
何を成功させるか。
どこまで仕事を続けるか。
ではなく、
残された時間をどう過ごすか。
という段階へ移ります。
病気になった櫂のもとへ暁海が来る
櫂が病気になったことを知った暁海は、東京へ向かいます。
二人は再び同じ場所で生活することになります。
櫂の視点で見ると、若い頃に失った日常が人生の最後に戻ってきた形です。
櫂が最後に求めたのは「故郷へ戻ること」
櫂は最期が近づく中、瀬戸内へ戻ることを望みます。
島は、櫂が逃れたかった場所でもあります。
それでも最後には、その場所へ帰ろうとします。
櫂にとって島には、
苦しかった家庭の記憶。
暁海と出会った記憶。
の両方があります。
島から逃げた櫂が、最後には自分の意思で島へ戻る
高校卒業時の櫂は、島の外へ人生を求めました。
終盤の櫂は、誰かに連れ戻されるのではありません。
自分の希望として島へ戻ります。
同じ場所でも、若い頃と最後では意味が変わっています。
櫂が見たかったのは花火
櫂は瀬戸内で花火を見ることを望みます。
花火は櫂と暁海の記憶と結びついているものです。
人生の最後に櫂が選んだのは、華やかな仕事の世界ではなく、自分の原点にある景色でした。
櫂は花火の中で最期を迎える
暁海と並んで花火を見る中、櫂は最期を迎えます。
若い頃からずっと暁海と同じ人生を歩けたわけではありません。
しかし人生の終点では、暁海がそばにいます。
二人の関係そのものの結末はこちらの記事で詳しく整理しています。
櫂の死後にも「作品」が残る
櫂が亡くなると、櫂本人の時間は終わります。
しかし櫂が作ったものは残ります。
原作のラストでは、そのことを象徴する一冊の本が登場します。
そして続編『星を編む』では、櫂の死後にも作品や仕事が他の人々へ受け継がれていく様子が描かれます。
▶ 『汝、星のごとく』続編『星を編む』とは?その後の物語を解説
櫂の人生は「成功したか失敗したか」では測れない
櫂は島を出ます。
仕事を得ます。
才能を発揮します。
しかし大切な人と離れ、仕事でも傷つき、最後には病気になります。
だから櫂の人生は、単純な成功物語でも失敗物語でもありません。
自分の人生を自分で選ぼうとし続けた人の物語。
として見る方が分かりやすいでしょう。
まとめ|櫂は最後に自分の原点へ戻る
櫂個人の結末を整理すると、
島を出て東京で自分の仕事を作る。
漫画原作者・作家として生きる。
胃がんを患う。
暁海と再び同じ時間を過ごす。
自分の希望で瀬戸内へ戻る。
花火を見ながら最期を迎える。
という人生です。
櫂の最後は悲しいものですが、
島から逃げるように出た少年が、人生の最後には自分の意思で原点へ戻る。
という大きな円を描く結末でもあります。
『汝、星のごとく』を原作でも読みたい方へ
櫂が島を出てから再び戻るまでの人生を通して読むと、最後の花火の意味もより強く感じられます。
