『汝、星のごとく』暁海は最後どうなる?人生の選択を解説
※この記事には『汝、星のごとく』原作小説の重大なネタバレがあります。
『汝、星のごとく』の主人公の一人、井上暁海(あきみ)。
瀬戸内の島で育ち、家庭の事情に縛られながらも、自分の人生を生きたいと願い続ける人物です。
櫂と恋に落ちた暁海ですが、2人はそのまま一緒に人生を歩むわけではありません。
では、暁海は最後にどうなるのでしょうか。
この記事では、原作小説をもとに暁海の人生と最後の選択を整理します。
結論|暁海は最後に櫂のもとへ行く
結論から言うと、暁海は物語の終盤で、胃がんを患った櫂のもとへ行くことを選びます。
その時、暁海はすでに北原先生と結婚しています。
それでも、櫂の残された時間が少ないことを知った暁海は、自分自身の意思で櫂のそばへ向かいます。
若い頃は家族や周囲を優先し続けてきた暁海が、最後には「自分はどうしたいのか」を基準に人生を選ぶようになるのです。
暁海はずっと島を出たいと思っていた
暁海は瀬戸内の島で育ちました。
父親の不倫によって母・志穂が心を病み、その母を支えながら生活しています。
本当は島の外へ出たい。
自分自身の力で人生を生きたい。
その思いを持ちながらも、母親を置いていくことができません。
映画公式サイトでも、暁海は「いつか自分の力で島を出てゆきたい」と夢見ている人物として紹介されています。
櫂と一緒に東京へ行くことができなかった
高校卒業後、櫂は夢を追って東京へ向かいます。
暁海も本来なら一緒に行きたい気持ちを持っています。
しかし、母親を置いて島を離れることができません。
結果として、櫂と暁海は遠距離恋愛を始めることになります。
暁海は刺繍と出会う
暁海の人生を変える人物の一人が、林瞳子です。
瞳子はオートクチュールの刺繍作家で、自立して生きる女性です。
暁海は瞳子を通じて刺繍の世界に惹かれていきます。
母親や櫂だけではなく、自分自身の才能や仕事を持つようになることは、暁海にとって大きな変化です。
櫂とは別れてしまう
東京にいる櫂と島にいる暁海。
生活環境の違いが大きくなるにつれ、2人は少しずつすれ違っていきます。
好きな気持ちがなくなったわけではありません。
それでも、家族、仕事、距離、互いへの遠慮が積み重なり、2人は別れることになります。
別れた後も櫂への思いは消えない
恋人関係が終わった後も、暁海の中から櫂の存在が消えることはありません。
暁海は櫂に借りたお金を毎月返し続けます。
返済だけが2人をつなぐものになっても、互いを思う気持ちは残り続けます。
暁海は北原先生と結婚する
その後、暁海は高校時代の恩師だった北原先生から結婚を提案されます。
そして暁海は北原先生と結婚します。
この結婚は、恋愛だけで結ばれた一般的な夫婦関係とは少し違います。
互いの事情を理解し、支え合いながら生きていくための関係です。
櫂が胃がんになったことを知る
暁海の人生が再び大きく動くのが、櫂の病気です。
櫂は胃がんを患います。
その事実を知った暁海は、今までと同じように周囲を優先するのではなく、自分自身が本当にどうしたいのかを考えます。
北原先生は暁海を送り出す
暁海が櫂のもとへ行くことを、北原先生は理解します。
北原先生は暁海を縛りつけるのではなく、自分で選ぶことを認めます。
ここは、暁海が母親との関係で経験してきたものとは対照的です。
母親からは「離れられない関係」に縛られてきた暁海が、北原先生からは「自分で決めていい」と背中を押されます。
暁海は櫂と再び暮らす
暁海は東京へ向かい、櫂と一緒に暮らし始めます。
高校時代から長い年月を経て、ようやく2人は同じ場所で生活します。
しかし櫂には残された時間しかありません。
最後は櫂と一緒に島へ戻る
櫂は最後に瀬戸内へ戻り、花火を見ることを望みます。
暁海は櫂と一緒に島へ戻ります。
2人が出会い、恋をした場所に、人生の最後になって再び戻ってくるのです。
櫂の死後も暁海の人生は続く
櫂は最後に亡くなります。
しかし暁海の人生まで終わるわけではありません。
続編『星を編む』では、櫂が亡くなった後の暁海と北原先生の人生も描かれます。
暁海の結末で重要なのは「自分で選んだ」こと
暁海の人生を振り返ると、若い頃はずっと誰かの事情を優先しています。
母親のために島に残る。
櫂に迷惑をかけないように本音を飲み込む。
周囲から見て正しい人生を選ぼうとする。
しかし最後には、「自分が櫂のそばにいたい」という気持ちを自分で選びます。
この変化こそが、暁海の成長だと考えられます。
まとめ
『汝、星のごとく』の暁海は、最後に櫂のもとへ行きます。
北原先生と結婚した後であっても、胃がんを患った櫂の残された時間を一緒に過ごすことを選びます。
櫂の死後も暁海の人生は続きます。
大切なのは、暁海が最後には「他人にとって正しい人生」ではなく、「自分がどう生きたいのか」を自分自身で選べるようになったことです。
『汝、星のごとく』を原作でも読みたい方へ
暁海が最後に櫂のもとへ行く決断は、それまでの人生を知ることで重みが大きく変わります。
母との関係、櫂とのすれ違い、刺繍との出会い、北原先生との結婚までを原作で追うと、暁海がようやく自分の人生を選べるようになった意味がより分かりやすくなります。
