※この記事には、原作漫画『九条の大罪』の基本設定や一部の内容に触れます。

Netflixシリーズや映画化をきっかけに、『九条の大罪』の原作が気になった方も多いと思います。

原作は、『闇金ウシジマくん』で知られる漫画家・真鍋昌平さんによる漫画作品です。

主人公は、九条間人。

半グレ、ヤクザ、前科のある人物など、一般的な感覚では関わりたくないと思ってしまうような依頼人の弁護を数多く引き受ける弁護士です。

Netflix版では九条間人(柳楽優弥)として実写化されました。

この記事では、原作漫画『九条の大罪』がどんな作品なのか、基本的なあらすじ、九条という人物、そして作品が描いているテーマを解説します。

原作『九条の大罪』は2020年に連載開始

『九条の大罪』は、2020年10月から小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載が始まった漫画です。

作者は真鍋昌平さん。

代表作『闇金ウシジマくん』完結後の新たな長期連載として始まりました。

Netflix版の制作発表時点でも400万部を超える人気作品として紹介されています。

主人公は弁護士・九条間人

九条は、一般的な弁護士ドラマの主人公とはかなり違います。

熱血漢でもありません。

悪人を懲らしめる正義の弁護士でもありません。

依頼人が犯罪者であっても、弁護士として依頼を受ければ、その人に認められた権利を守ります。

そのため世間からは「悪徳弁護士」と見られることもあります。

九条はなぜ犯罪者まで弁護する?

九条が重視しているのは、依頼人の善悪ではありません。

弁護士が自分の思想や感情によって、

「この人は守る」

「この人は悪いから守らない」

と判断し始めれば、法の下の平等が崩れてしまいます。

そのため九条は、道徳的に許せない依頼人でも仕事を引き受けます。

『九条の大罪』九条間人はなぜ悪人まで弁護する?「悪徳弁護士」の信念を解説

烏丸真司との出会いが物語を変える

九条のもとで働くことになるのが、若く優秀な弁護士・烏丸真司(松村北斗)です。

烏丸は九条とはかなり考え方が違います。

法律上は正しくても、それで被害者は救われるのか。

犯罪者の利益を最大限守ることが、本当に正義なのか。

烏丸は九条と仕事をしながら、そうした疑問を抱き続けます。

この2人の価値観の違いが、作品の大きな軸になっています。

ただの「弁護士漫画」ではない

『九条の大罪』には法律の話がたくさん出てきます。

しかし、法律知識を教えるだけの漫画ではありません。

むしろ描かれているのは、法律の外側にある人間や社会です。

貧困。

違法薬物。

暴力。

介護。

半グレ。

暴力団。

家庭問題。

こうした現代社会の問題と法律がどのように交わるのかを描いています。

「弱者」と「弱者を食う強者」が描かれる

Netflix公式でも、『九条の大罪』について、底辺で生きることにもがく弱者と、その弱者を食い物にする強者を描く作品と紹介されています。

ただし、誰が完全な弱者で、誰が完全な加害者なのかは簡単には分かりません。

被害者だった人が別の場所では加害者になることもあります。

そのグレーさがこの作品の大きな特徴です。

法律的に正しいことが「正義」とは限らない

『九条の大罪』を読むと、何度も、

「九条は間違っていない。でも納得できない」

という感覚になります。

法律で認められている。

手続き上も問題はない。

しかし被害者側から見れば到底許せない。

このズレが、作品の「法とモラル」というテーマにつながっています。

裁判より「裁判になる前」が面白い

『九条の大罪』は、法廷で大逆転するタイプの作品ではありません。

逮捕された直後にどうするのか。

何を話すのか。

何を話さないのか。

証拠は何なのか。

不起訴を狙えるのか。

そうした刑事弁護の現実的な攻防が多く描かれます。

「カンモク」「20日でパイ」といった言葉が出てくるのも、そのためです。

『九条の大罪』「20日でパイ」とはどういう意味?逮捕から釈放までの仕組みを解説

裏社会側の人物も重要

九条に厄介な依頼を持ち込む壬生憲剛(町田啓太)や、伏見組若頭・京極清志(ムロツヨシ)など、裏社会側の人物も物語の重要な存在です。

彼らがいることで、九条は単なる法律相談では済まない事件に巻き込まれていきます。

裏社会の人間にも法律は存在する。

その人物たちを弁護する弁護士は正しいのか。

作品はそこにも踏み込みます。

嵐山刑事は九条とは逆の立場

九条や壬生を追うのが、刑事の嵐山義信(音尾琢真)です。

嵐山は過去の事件から、九条たちに強い感情を抱いています。

犯罪者を捕まえる警察と、犯罪者を弁護する弁護士。

同じ法律の世界にいるのに、立場が変われば正義も変わります。

『闇金ウシジマくん』との共通点

作者が同じこともあり、『九条の大罪』と『闇金ウシジマくん』には似た空気があります。

社会の表からは見えにくい人間。

お金や犯罪によって追い詰められる人。

弱者を利用する人間。

現代社会の「知らない方が楽だったかもしれない現実」を描くところは共通しています。

ただし、現時点で両作品が同一世界で直接つながっていると公式に発表されているわけではありません。

『九条の大罪』と『闇金ウシジマくん』はつながってる?作者・世界観・共通点を解説

『ウシジマくん』とは主人公の立場が違う

『闇金ウシジマくん』の主人公は闇金融業者でした。

『九条の大罪』の主人公は弁護士です。

どちらも社会の闇に近いところにいますが、立場はまったく違います。

九条は国家資格を持つ法律家です。

その「合法の側」にいる人物を主人公にすることで、何が正しくて何が悪いのかがさらに曖昧になります。

原作を読むとNetflix版との違いも分かる

Netflixシリーズでは、原作の事件を選んで再構成しています。

九条法律事務所も、原作では雑居ビルの一室ですが、ドラマでは元ナイトパブという設定です。

人物の感情の見せ方も違います。

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まとめ|『九条の大罪』は法律を通して現代社会を見る漫画

原作漫画『九条の大罪』は、犯罪者も弁護する弁護士・九条間人を主人公にした作品です。

しかし本当に描いているのは、弁護士の仕事だけではありません。

犯罪、貧困、介護、裏社会、家族、そして人間の弱さ。

さまざまな問題を法律という視点から見せています。

九条は正義なのか、悪なのか。

簡単に答えを出さないからこそ、読んだあとにも「自分ならどう考えるか」が残る作品です。

『九条の大罪』を原作漫画で読みたい方へ

Netflix版から入った方でも、原作を1巻から読むと九条の人物像や社会問題の描き方をさらに深く楽しめます。

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