『タイタニック』ヌードデッサンのシーンは最初期に撮影された?ディカプリオとケイトの撮影秘話
※この記事には映画『タイタニック』の内容や撮影秘話が含まれます。
『タイタニック』の中でも特に有名なのが、ローズが「碧洋のハート」だけを身につけ、ジャックに自分の裸婦画を描いてもらうシーンです。
ジャックとローズの距離が一気に縮まる、非常に緊張感のある場面。
実はこのシーンについて、驚くような撮影秘話があります。
ヌードデッサンの場面は、レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが一緒に撮影した最初のシーンだったのです。
つまり、映画の中ではかなり親密になった2人を演じていますが、撮影時の2人にはまだ本物の緊張感が残っていました。
結論|デッサンシーンは2人が一緒に撮影した最初の場面だった
ジェームズ・キャメロン監督自身が、後のインタビューで明かしています。
ジャックがローズを描くヌードデッサンの場面は、
ディカプリオとウィンスレットが一緒に撮影した最初のシーン
でした。
キャメロン監督は、これは意図的にそうしたわけではなかったと説明しています。
しかし結果的には、2人の間にあった本物の緊張やためらいが、場面の空気によく合いました。
映画では2人の関係がかなり進んだ後の場面
映画の中では、ジャックとローズはすでに何度も会っています。
ローズの自殺をジャックが止める。
一等船客の夕食へ招待される。
三等客のパーティーで踊る。
ローズがジャックへの気持ちを自覚する。
そうした流れの後に、デッサンのシーンがあります。
ところが実際の撮影順では逆です。
俳優同士はまだ撮影現場で長い時間を過ごしていない段階でした。
なぜ撮影順は物語の順番と違う?
映画撮影では、物語の順番どおりに撮るとは限りません。
セット。
俳優のスケジュール。
撮影機材。
照明。
製作上の都合。
さまざまな条件によって撮影順が決められます。
『タイタニック』でも同じです。
結果として、かなり親密なデッサン場面を早い段階で演じることになりました。
本物の緊張感が映画にも残っている
キャメロン監督は、結果的にこの撮影順が良かったという趣旨の話をしています。
ローズは服を脱いでジャックの前へ横たわる。
ジャックも平静を保とうとしながら緊張している。
俳優自身も、まだお互いに慣れ切っていない。
そのため、
役の緊張と俳優自身の緊張が自然に重なった
と見ることができます。
ケイト・ウィンスレットはどうやって緊張をほぐした?
ウィンスレットは撮影時、ディカプリオとの距離を早く縮めようとしたことで知られています。
2人は過酷な撮影を長期間一緒に乗り切る必要がありました。
しかも恋人役です。
気まずさを抱えたままでは仕事になりません。
そこでウィンスレットの方が積極的に壁をなくし、早い段階で気軽に話せる関係を作っていきました。
実際の絵を描いたのはディカプリオではない
映画ではジャックがローズを描いています。
しかし実際の肖像画を描いたのは、
ジェームズ・キャメロン監督
です。
画面に映る鉛筆を持った手も、ディカプリオではありません。
キャメロン監督自身の手です。
▶ 『タイタニック』ローズの裸の絵は誰が描いた?実際の作者と撮影方法を解説
ケイトは本当に裸のまま絵のモデルをした?
映画の中では、ローズは「碧洋のハート」以外を身につけない姿でジャックのモデルになります。
しかし、実際にキャメロン監督が肖像画のためのスケッチを作る際、ウィンスレットが完全に裸でモデルをしたわけではありません。
ウィンスレット本人は後年、実際のスケッチでは水着を着用していたと説明しています。
映画撮影と、絵そのものを制作する工程は分けて考える必要があります。
なぜこのシーンはこれほど印象に残る?
単にヌードが登場するからではありません。
それまでローズは、キャルや母親から「上流階級の女性」として扱われていました。
服装。
結婚。
振る舞い。
すべてを周囲から決められています。
しかしデッサンの場面では、
ローズ自身が「自分を描いてほしい」とジャックへ頼みます。
自分の体も、自分の選択も、自分のものだと示す場面です。
碧洋のハートだけを身につけるのも重要
ローズが身につけているのは、キャルから贈られた碧洋のハートです。
つまり、
キャルが金で与えた宝石
を身につけながら、
ジャックに本当の自分を描いてもらう
という構図になっています。
キャルとジャックの価値観の違いを象徴する場面でもあります。
描いた絵が84年後の物語を動かす
この場面は恋愛だけのためにあるわけではありません。
ジャックが描いたローズの絵はタイタニック号とともに海底へ沈みます。
そして84年後。
ブロック・ロベットたちによって発見されます。
テレビに映った絵を見た101歳のローズが連絡。
そこから映画全体の回想が始まります。
つまり、この一枚の絵が、
1912年と現在をつなぐ重要な仕掛け
にもなっています。
ケイトは今でもこのシーンについて聞かれる
『タイタニック』公開後、この場面は世界的に有名になりました。
ウィンスレットは長年、裸婦画の写真へのサインを求められることがあるとも語っています。
本人にとっては20代前半に撮影した一場面ですが、観客にとっては『タイタニック』を代表するシーンとして残り続けています。
まとめ|本物の緊張がローズとジャックの緊張になった
ヌードデッサンの場面は、ディカプリオとウィンスレットが一緒に撮影した最初のシーンでした。
監督が狙って撮影順を決めたわけではありません。
しかし結果として、
まだ十分に慣れていない2人の緊張感
が、ジャックとローズの緊張感にも重なりました。
そして絵を描いたのはディカプリオではなくジェームズ・キャメロン監督。
『タイタニック』でも特に有名なシーンには、映画制作ならではの偶然と工夫が詰まっています。
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このシーンが2人にとって最初の共同撮影だったと知ってから見ると、ジャックとローズのぎこちなさや緊張がこれまでとは違って見えてきます。
