1998年版『GTO』内山田教頭はなぜ鬼塚を嫌っていた?対立した理由を解説
※この記事には1998年版『GTO』のネタバレがあります。
1998年版『GTO』で、鬼塚英吉と何度も対立するのが中尾彬さん演じる内山田ひろし教頭です。
鬼塚が何か問題を起こすたびに怒り、教師を辞めさせようとする内山田。
では、内山田教頭はなぜそこまで鬼塚を嫌っていたのでしょうか。
結論からいうと、鬼塚が内山田の考える「教師」「学校」「秩序」のすべてから外れた存在だったからです。
内山田教頭と鬼塚の対立は面接から始まった
二人の関係は、鬼塚が教師になる前から最悪でした。
鬼塚は私立高校の教員募集を知り、面接を受けに行きます。
そこで面接を担当したのが内山田教頭と中丸浩司です。
元暴走族で、態度も教師らしくない鬼塚を、内山田は最初からまともな教師候補として扱いません。
さらに、退学させられた元生徒が学校へ乗り込んできたとき、内山田は相手を「クズ」と繰り返し罵ります。
それを聞いた鬼塚は激怒。
採用面接中にもかかわらず、内山田に回し蹴りを食らわせてしまいます。
普通なら、これで二度と顔を合わせることのない関係です。
ところが鬼塚は、理事長・桜井あきらに認められて教師として採用されます。
内山田からすれば、自分を蹴った男が自分の学校で教師になったわけです。
最初から歓迎できるはずがありません。
鬼塚は内山田の「理想の教師像」と正反対
内山田が重視するのは、教師としての立場や学校の秩序です。
問題が起きれば、できるだけ大きくしない。
保護者や学校の評判を守る。
教師は教師らしく振る舞う。
一方、鬼塚はまったく逆です。
学校のルールより、生徒本人を優先します。
問題を隠すどころか、自分から問題の中心へ飛び込みます。
学校の評判が悪くなる可能性があっても、生徒を守ろうとします。
内山田から見れば、鬼塚は学校運営を不安定にする危険人物でした。
鬼塚は教頭という立場にも遠慮しない
鬼塚は、相手が教頭だからといって態度を変えません。
内山田が間違っていると思えば、平気で逆らいます。
教師社会では、教頭は上司です。
しかし鬼塚にとって重要なのは肩書ではありません。
「その人が生徒のために正しいことをしているか」です。
この価値観の違いが、二人の対立をさらに深くしていきます。
2年4組を鬼塚に任せたのも簡単な仕事ではなかった
鬼塚が担当することになった2年4組は、学校でも特に問題の多いクラスです。
教師を信用せず、教師を辞めさせるような行動まで繰り返していました。
内山田たちにとっても扱いに困るクラスです。
そこへ、教師経験もない鬼塚がやってきます。
鬼塚が失敗すれば、「やはりこんな男を教師にするべきではなかった」と証明できます。
しかし実際には、鬼塚は少しずつ生徒たちの信頼を得ていきます。
ここも内山田にとって面白くないところだったと考えられます。
鬼塚は学校の問題を表に出してしまう
内山田にとって、学校の問題はできるだけ穏便に処理したいものです。
ところが鬼塚は、問題を隠して終わらせません。
いじめがあれば、加害側と正面からぶつかります。
家庭問題があれば、家庭まで踏み込みます。
生徒が不当に扱われれば、保護者や学校側にも反発します。
結果として、学校にとって都合の悪い問題まで大きく表面化します。
教育者としてどうかとは別に、学校運営側の内山田から見れば非常に扱いづらい教師です。
第8話では内山田が鬼塚の解雇を受け入れる
二人の価値観の違いがはっきり出るのが第8話です。
相沢みやびの母でPTA会長の麗子が学校へ乗り込み、知佳子とえりかの退学、さらに鬼塚の即刻解雇を要求します。
冬月は事情を説明しようとします。
しかし内山田は、学校を守るために鬼塚の解雇要求を受け入れようとします。
ここで重要なのは、鬼塚と内山田が守ろうとしているものの違いです。
鬼塚が守ろうとするのは生徒。
内山田が守ろうとするのは学校と自分の立場。
この対立が、『GTO』の中で何度も描かれます。
内山田はただの悪役なの?
内山田を見ると、鬼塚を邪魔する嫌な教頭に見えます。
ただし、単純な悪人とだけ見ると少し違います。
ここからは考察です。
内山田は「学校という組織を守ろうとする側」の象徴とも考えられます。
鬼塚のような教師ばかりでは学校運営は成り立ちません。
問題を起こさず、保護者や上層部とも調整し、組織を維持する役割も必要です。
しかし内山田は、その「組織を守ること」を優先しすぎるあまり、生徒本人の気持ちを見失うことがあります。
そこを鬼塚が壊していくのです。
鬼塚と内山田は正反対だから面白い
鬼塚と内山田は、教師として正反対です。
内山田は秩序。
鬼塚は行動。
内山田は学校を守る。
鬼塚は生徒を守る。
内山田は肩書を重視する。
鬼塚は肩書を気にしない。
だから二人は何度も衝突します。
同時に、内山田がいるからこそ、鬼塚の異常なまでに生徒を優先する姿勢がより分かりやすくなっています。
鬼塚はなぜ教師になれた?
内山田が不採用にした鬼塚を教師として認めたのが、理事長の桜井あきらでした。
1998年版『GTO』鬼塚英吉はなぜ教師になった?元暴走族からGTOになるまでを解説
鬼塚がクビになりかけた理由はこちら
内山田や学校側と鬼塚の対立については、こちらの記事でも詳しく整理しています。
1998年版『GTO』鬼塚はなぜクビになりかけた?学校と教師たちとの対立を整理
原作『GTO』もチェック
内山田教頭は原作漫画にも登場する重要人物です。
ドラマ版とは違うエピソードも多いため、鬼塚との対立を原作で読むのもおすすめです。
まとめ
内山田教頭が鬼塚を嫌っていた理由は、一つではありません。
面接で自分を蹴った男だったこと。
教師らしい振る舞いをしないこと。
教頭の指示に従わないこと。
学校の評判より生徒を優先すること。
つまり鬼塚は、内山田が守ってきた学校の常識をすべて壊す存在でした。
だからこそ二人は何度も対立します。
そしてその対立が、「学校を守ること」と「生徒を守ること」は本当に同じなのかという『GTO』の大きなテーマにもつながっています。
