『タイタニック』碧洋のハートは実在する?モデルになった宝石を解説
※この記事には映画『タイタニック』の内容に触れるネタバレがあります。
映画『タイタニック』で物語の重要なアイテムとなる青い巨大な宝石。
日本語では「碧洋のハート」、英語では「Heart of the Ocean」と呼ばれています。
キャルがローズへ贈り、ジャックが描いた裸婦画にも登場。
さらに現在パートでは、ブロック・ロベットがこの宝石を探すためにタイタニック号を調査しています。
では、この碧洋のハートは本当に存在するのでしょうか。
結論|「碧洋のハート」という宝石は映画のために作られた架空の宝石
映画に登場する碧洋のハートそのものは実在しません。
ローズやジャックと同様、映画の物語のために作られた設定です。
1912年のタイタニック号に、キャルがローズへ贈った「Heart of the Ocean」という青いダイヤモンドが積まれていたという史実もありません。
映画の中ではどんな宝石という設定?
映画では、非常に大きな青色のダイヤモンドとして登場します。
キャルはローズへ婚約の贈り物として渡します。
現在パートではロベットが、この宝石には歴史的・金銭的に途方もない価値があると考え、海底から探しています。
映画の設定では、フランス王室の青い宝石の歴史とも結びつけられています。
モデルとしてよく挙げられるのが「ホープダイヤモンド」
碧洋のハートとよく比較される実在の宝石が、ホープダイヤモンドです。
ホープダイヤモンドは、実際に存在する非常に有名な青色のダイヤモンド。
現在はアメリカのスミソニアン国立自然史博物館に所蔵されています。
重さは45.52カラット。
世界で最も有名なブルーダイヤモンドの一つです。
ホープダイヤモンドにはフランス王室との歴史がある
ホープダイヤモンドの歴史をさかのぼると、17世紀にフランス王ルイ14世が所有した青いダイヤモンドにつながります。
この宝石は後に「フレンチ・ブルー」などと呼ばれ、フランス王室の宝物となりました。
しかしフランス革命期に盗まれます。
その後、形を変えた青いダイヤモンドとして再び記録に現れ、現在のホープダイヤモンドにつながったことが研究で確認されています。
映画の設定はホープダイヤモンドの歴史によく似ている
『タイタニック』の劇中でも、碧洋のハートについて、フランス王室の青い宝石が後にカットされ直したという物語が語られます。
この設定は、
フランス王室 → 革命期に消失 → 後に別の姿で現れる
というホープダイヤモンドの実際の歴史を強く連想させます。
ただし、
「碧洋のハート=ホープダイヤモンド」ではありません。
映画独自の架空宝石です。
ホープダイヤモンドはタイタニック号に乗っていた?
乗っていません。
これも混同されやすいところです。
ホープダイヤモンドは実在しますが、タイタニック号とともに沈んだわけではありません。
1911年にはアメリカの富豪エヴァリン・ウォルシュ・マクリーンが購入しています。
その後、宝石商ハリー・ウィンストンを経て、1958年にスミソニアンへ寄贈されました。
現在のホープダイヤモンドはどこにある?
現在は、ワシントンD.C.にあるスミソニアン国立自然史博物館で展示されています。
つまり『タイタニック』のように北大西洋の海底に眠っている宝石ではありません。
「呪われたダイヤ」という話も有名
ホープダイヤモンドには、所有者へ不幸をもたらすという「呪い」の伝説があります。
ただしスミソニアンも説明しているように、この呪いの物語には後から作られた部分が多くあります。
歴代所有者の不幸な出来事と宝石を結びつけた伝説です。
映画ではなぜ青いダイヤモンドが必要だった?
ここからは考察です。
碧洋のハートには、大きく3つの役割があります。
キャルの富を象徴する。
ジャックとローズの裸婦画を現在パートへつなぐ。
ロベットがローズの物語を聞く理由を作る。
つまり宝石そのものが、1912年と現在をつなぐ装置になっています。
「ハート」の形にも意味がある?
碧洋のハートは、その名の通りハートを連想させるデザインです。
キャルは高価な宝石としてローズへ渡します。
しかしローズが本当に愛したのは、宝石をくれたキャルではなくジャックでした。
その意味では、
高価なハートと、本当の愛の対比
にもなっています。
最後にローズが海へ捨てる意味
ローズは84年間、碧洋のハートを持ち続けます。
しかし最後には、ロベットへ渡すことなくタイタニック号が眠る海へ返します。
世界的価値のある宝石より、自分が歩んだ人生の方が大切だったことを象徴する場面です。
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まとめ|碧洋のハートは架空、ホープダイヤモンドは実在
整理すると、
碧洋のハート → 映画『タイタニック』に登場する架空の宝石。
ホープダイヤモンド → 実在する45.52カラットのブルーダイヤモンド。
です。
両者は同じ宝石ではありません。
ただし映画の碧洋のハートには、フランス王室の青いダイヤモンドから続くホープダイヤモンドの歴史を思わせる設定が取り入れられています。
史実とフィクションをうまく混ぜる『タイタニック』らしいアイテムと言えます。
『タイタニック』をもう一度じっくり観たい方へ
碧洋のハートがキャル、ジャック、ローズ、ロベットをどのようにつないでいるのか意識すると、単なる宝探し以上の意味が見えてきます。
