※この記事では、遠藤和さんの最期と、原作『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』の内容に触れています。

『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』のモデルとなった遠藤和さんは、21歳でステージIVの大腸がんを宣告されました。

その後、将一さんと結婚し、23歳で娘を出産。

約3年間の闘病を経て、2021年9月8日に24歳で亡くなりました。

そして原作を知るうえで特に重要なのが、和さんが亡くなる10日前まで日記を書き続けていたということです。

なぜ、この日記が映画の原作になるほど大きな意味を持つのでしょうか。

この記事では、和さんの余命宣告から最後の日記までを整理します。

遠藤和さんが亡くなったのは2021年9月8日

遠藤和さんは2021年9月8日に亡くなりました。

24歳でした。

大腸がんと診断されたのは2018年、21歳のときです。

そこから約3年間、病気と向き合いました。

ただし、その3年間は「闘病」だけで説明できる時間ではありません。

22歳で将一さんと結婚。

23歳で娘を出産。

恋人だった二人は夫婦になり、さらに父と母になりました。

和さんの生涯については、遠藤和さんはどんな人?映画のモデルとなった女性の生涯で詳しく整理しています。

2021年、和さんは余命を告げられる

病状が進行した和さんは、2021年に余命を告げられます。

原作にも「余命宣告」という章があります。

自分が夫や娘と過ごせる時間には限りがある。

その現実と向き合いながら、和さんは生活を続けました。

そして自分の気持ちを日記に書き続けます。

余命を告げられても「いまが一番幸せ」

和さんの記録で印象的なのは、病状が厳しくなった時期と、本人が感じていた幸せが単純には一致していないことです。

夫・将一さん。

娘。

そして猫。

家族と暮らす中で、和さんは「人生でいまが一番幸せ」と感じていました。

病気が治ったから幸せだったわけではありません。

むしろ身体的には厳しい状況です。

それでも、自分が望んだ家族と一緒にいられることには別の幸せがありました。

娘への思いについては、『ママがもうこの世界にいなくても』娘への思いとは?で詳しく取り上げています。

和さんは最後まで日記を書いていた

和さんは闘病中、自分の日々を日記に記録していました。

そして、その記録は病状が悪化してからも続きます。

最後に日記を書いたのは、亡くなる10日前でした。

つまり和さんの日記は、病気になったあとに振り返って書かれた回想録ではありません。

和さんが実際に生きている最中に、そのときの気持ちを残していた記録です。

なぜ日記を書き続けたの?

和さんが日記を書き続けた理由を、第三者が一つに決めることはできません。

ただし結果として、その日記には和さんが生きた時間が残りました。

がんを告げられたこと。

将一さんとの結婚。

子どもを望んだこと。

妊娠したこと。

母になったこと。

余命を告げられたこと。

そして家族と過ごした日々。

後から誰かが想像して書いたものではなく、和さん自身の言葉として残っています。

娘にとって「母親自身の言葉」が残った

和さんが亡くなったとき、娘さんはまだ幼い年齢でした。

母と過ごした時間のすべてを、自分の記憶として残すことは難しいでしょう。

しかし日記があります。

娘さんは成長したあと、自分の母親がどんな人だったのかを知ることができます。

自分が生まれる前、母がどれほど子どもを望んでいたのか。

妊娠したとき、何を感じていたのか。

自分と過ごす時間を、母がどう感じていたのか。

それを母本人の言葉から知ることができます。

日記が『私の命の日記』という本になった

和さんが亡くなった約3か月後の2021年12月、日記をもとにした『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』が小学館から刊行されました。

そして2026年には文庫化。

文庫版には、和さんが亡くなったあとの父と娘の5年間を綴った特別寄稿「あの日から、僕らは」も追加されています。

原作については、『ママがもうこの世界にいなくても』原作はある?「私の命の日記」の内容を解説で詳しく紹介しています。

日記は映画へつながった

そして2026年、和さんの日記を原作として映画化されます。

和さんを演じるのは川口春奈さん。

将一さんを高杉真宙さんが演じます。

つまり和さんが生きている間に書いた日記が、書籍となり、その5年後には映画として多くの人に届けられることになったのです。

映画全体については、映画『ママがもうこの世界にいなくても』ネタバレ解説|実話・あらすじ・結末でまとめています。

原作で和さんが残した日記を読む

原作では、映画のモデルとなった和さん本人の言葉を読むことができます。

まとめ

遠藤和さんは2021年9月8日、24歳で亡くなりました。

しかし、亡くなる10日前まで日記を書き続けていました。

その日記には、病気だけではなく、結婚、妊娠、出産、夫や娘との生活が残されています。

『私の命の日記』というタイトルの通り、それは単なる闘病記録ではありません。

和さんが自分の人生を生きていた、その時間そのものを残した記録といえるでしょう。