※この記事にはNetflixシリーズ『ガス人間』最終回までのネタバレがあります。

『ガス人間』を第5話まで見たあとで第1話を振り返ると、甲野京子(蒼井優)の行動に大きな違和感が生まれます。

京子はブンコラーメンについて、まるで取材で初めて知ったように動いていました。

しかし実際には、

京子は27年前からブンコラーメンを知っています。

しかも、そこは堤田蓮(UTA)との大切な思い出の場所でした。

では、なぜ知らないフリをしたのでしょうか。

この記事では京子の過去全体には広げず、ブンコラーメンに関する京子の行動だけを考察します。

ブンコラーメンは京子と蓮の思い出の場所

27年前、幼い京子は東京へ逃げてきます。

そこで京子を助けたのが蓮でした。

2人が一緒に過ごした場所の一つがブンコラーメンです。

そのため京子にとって、ブンコラーメンは偶然取材で知った店ではありません。

自分の過去と蓮の記憶が結びついた場所です。

旧ブンコラーメンがガス人間との接点になる

現在の事件でも、ブンコラーメンは再び重要な場所として現れます。

そのため、京子がこの場所と関係していると知られれば、

「なぜ京子はガス人間と同じ場所を知っているのか」

という疑問が生まれます。

京子にとっては、自分と蓮のつながりを疑われる大きなきっかけになります。

京子は「取材で知った」という形を作る必要があった

そこで考えられるのが、

自分が最初から知っていたことを隠すため、取材を通して初めて情報へたどり着いたように見せた

ということです。

最初から店を知っている。

しかし、それをそのまま口にすれば不自然。

そこで取材という手順を踏みます。

これなら周囲には、

「調べた結果、この店へたどり着いた」

と説明できます。

記者という職業がこの偽装に向いていた

京子は報道記者です。

現場へ行く。

店の人に話を聞く。

古い情報を調べる。

こうした行動をしても不自然ではありません。

だからこそ、

自分の記憶ではなく「取材で得た情報」という形へ置き換えやすかった

とも考えられます。

店主の反応も京子にとって危険だった

ブンコラーメンでは、店主側にも京子をどこかで見たような反応があります。

これは京子にとって危険な場面です。

もし相手が過去をはっきり思い出せば、京子が27年前からこの場所と関係していたことが分かってしまいます。

だから京子は、自分から過去を認めるわけにはいきません。

「知らないフリ」はガス人間との関係を隠すため

京子が最も隠したかったのは、店そのものを知っている事実ではありません。

その先にある、

自分と蓮の過去

です。

ブンコラーメンを昔から知っている。

↓

なぜ知っているのか。

↓

蓮と昔から知り合いだった。

↓

ではガス人間の正体も知っているのではないか。

という形で疑われる可能性があります。

そのため、店への知識を隠すことには十分な理由があります。

京子本人が理由を明言したわけではない

ただし、

「疑われないためにブンコラーメンを知らないフリした」

と京子本人が明言する場面はありません。

ここは本編の描写から読み取る考察です。

したがって断定ではなく、最も自然な理由として考えるのが適切です。

現在の店の状況まで把握していなかった可能性もある

もう一つ考えられるのは、

京子は27年前の店を知っていたが、現在の状況や住所までは把握していなかった

という可能性です。

そのため取材そのものに意味がなかったとは言えません。

ただし、

店との過去の関係まで隠していた

ことは、京子の行動を見るうえで重要です。

この場面は京子の二重の立場を示している

京子は、真相を暴く報道記者です。

一方で、自分自身の過去については情報を隠します。

ブンコラーメンの場面は、

「真実を調べる記者」と「自分の真実を隠す当事者」

という京子の二重性がよく分かる場面です。

京子自身の秘密は別記事で

京子が何者で、ガス人間とどんな過去を持っていたのかはこちらでまとめています。

『ガス人間』甲野京子は何者?ガス人間との関係と隠していた秘密を解説

まとめ|知らなかったのではなく、知っていることを隠した可能性が高い

京子はブンコラーメンを昔から知っていました。

そこは蓮との思い出につながる重要な場所です。

それでも取材で初めて知ったように振る舞ったのは、

自分と蓮の過去を周囲へ悟られないため

だった可能性が高いと考えられます。

つまり京子は、ラーメン店を知らなかったのではありません。

知っていること自体を隠す必要があった。

そこがこの場面のポイントです。