※この記事には『汝、星のごとく』原作小説の重大なネタバレがあります。

『汝、星のごとく』の主人公の一人、青埜櫂(かい)

瀬戸内の島で暁海と出会い、東京へ出て漫画原作者として生きていく櫂ですが、物語の最後は非常に切ないものになります。

「櫂は最後どうなるの?」

「暁海とはもう一度一緒になる?」

「病気は治るの?」

この記事では、原作小説をもとに櫂のその後と結末を整理します。

結論|櫂は最後に亡くなる

結論から言うと、原作の櫂は最後に亡くなります。

櫂は胃がんを患い、病状が進んでいきます。

しかし人生の最後には、長い間離れていた暁海が再び櫂のもとへ戻ってきます。

そして櫂は、暁海と一緒に故郷の瀬戸内へ戻り、花火を見ることになります。

櫂は高校卒業後に東京へ行く

高校時代、櫂は瀬戸内の島で暁海と出会います。

2人は恋人になりますが、高校卒業後の人生は分かれます。

櫂は島を離れ、東京へ向かいます。

一方の暁海は、母親との関係から島に残ることになります。

『汝、星のごとく』櫂はなぜ東京へ行った?島を離れた理由

櫂は漫画原作者として成功する

東京へ出た櫂は、漫画原作者として才能を発揮していきます。

高校生の頃とは大きく違う世界で、自分の力を使って生きていくようになります。

島で親に振り回されていた櫂にとって、自分自身の仕事を持つことは大きな変化です。

しかし、仕事で成功したからといって人生のすべてがうまくいくわけではありません。

暁海との関係は壊れていく

櫂と暁海は離れて暮らしながら関係を続けます。

しかし東京と島という距離に加え、2人の生活環境は大きく変化します。

少しずつすれ違いが増え、2人は別れることになります。

それでも櫂が暁海を完全に忘れるわけではありません。

『汝、星のごとく』櫂はなぜ暁海と別れた?すれ違った理由

別れた後も暁海との繋がりは残る

別れた後、暁海は櫂に借りたお金を毎月返します。

恋人関係は終わっているのに、返済という形で2人の関係は続きます。

櫂にとっても暁海は「過去の恋人」の一言では片付けられない存在でした。

暁海が北原先生と結婚する

やがて櫂のもとに、暁海が北原先生と結婚するという知らせが届きます。

暁海は暁海で、自分の人生を作ろうとしています。

櫂と暁海は、完全に別々の人生へ進んだように見えます。

しかし物語はここで終わりません。

櫂は胃がんになる

櫂はその後、胃がんを患います。

これは櫂の人生だけでなく、暁海の人生も再び大きく動かす出来事になります。

櫂が病気であることを知った暁海は、北原先生との結婚生活を送りながらも、櫂のもとへ行くことを決めます。

暁海が櫂のもとへ戻ってくる

長い時間を経て、櫂と暁海は再び一緒に暮らします。

高校生の頃に思い描いた未来とはまったく違います。

若くもありません。

櫂には病気があり、2人に残された時間も限られています。

それでも、櫂にとって暁海がそばにいる時間は非常に大きな意味を持ちます。

櫂は最後に島へ帰りたいと望む

病状が進む中、櫂は瀬戸内へ戻り、花火を見ることを望みます。

島は櫂にとって楽しい記憶だけの場所ではありません。

母親の恋愛に振り回され、窮屈な思いをした場所でもあります。

それでも、そこには暁海と出会った記憶があります。

櫂にとって島は、自分の人生の原点でもあったのでしょう。

櫂と暁海は最後の花火を見る

櫂と暁海は瀬戸内へ戻ります。

そして2人は一緒に花火を見ます。

花火は『汝、星のごとく』を通して繰り返し登場する重要なモチーフです。

若い頃に見た花火と、人生の最後に見る花火。

同じ景色でも、その意味はまったく違います。

櫂は暁海のそばで最期を迎える

櫂の病気は治りません。

そして櫂は、暁海とともに花火を見る中で最期を迎えます。

ずっと一緒に生きることはできなかった2人。

それでも櫂の人生の最後には、最も大切な存在だった暁海がそばにいます。

悲しい結末ですが、櫂にとってはようやく長い旅が終わった瞬間とも考えられます。

櫂は暁海と結婚したわけではない

ここは少し分かりにくいところですが、櫂と暁海は結婚していません。

暁海の夫は北原先生です。

それでも暁海は、櫂の残された時間を一緒に過ごすことを選びます。

『汝、星のごとく』では、制度上の夫婦だけでは説明できない人と人との繋がりが描かれています。

『汝、星のごとく』櫂と暁海は結婚する?2人の関係を解説

櫂が亡くなった後に残ったもの

櫂の死によって、2人の物語がすべて消えるわけではありません。

櫂が残した仕事や言葉、そして暁海との時間はその後も残っていきます。

続編『星を編む』では、漫画原作者・作家としての櫂を支えた人々の物語や、櫂亡き後の暁海の人生も描かれます。

『汝、星のごとく』続編『星を編む』とは?その後の物語を解説

櫂の人生は幸せだったのか

櫂の人生を見ると、決して順調ではありません。

母親に振り回された子ども時代。

暁海との別れ。

仕事の苦しさ。

そして病気。

それでも最後には、自分にとって大切だった暁海ともう一度同じ時間を過ごすことができました。

単純に「幸せだった」「不幸だった」と分けられる人生ではありません。

だからこそ、『汝、星のごとく』は櫂の人生を通して、自分の人生を自分で選ぶことの難しさを描いているのでしょう。

まとめ|櫂は最後まで暁海を大切に思っていた

『汝、星のごとく』の櫂は、最後に胃がんによって亡くなります。

しかし死を迎える前に、暁海と再び一緒に暮らし、2人の原点である瀬戸内へ戻ります。

そして暁海と花火を見ながら、人生の最後を迎えます。

櫂と暁海は結婚しませんでした。

それでも櫂にとって暁海は、最後まで特別な存在でした。

「結ばれる」とは何なのか。

櫂の結末は、この作品が問いかけている大きなテーマの一つでもあります。

『汝、星のごとく』を原作でも読みたい方へ

櫂の最後だけを知ると悲しい結末ですが、原作では高校時代から最期までの櫂の変化が丁寧に描かれています。

なぜ櫂が島を出たのか、なぜ暁海と別れ、それでも忘れられなかったのか。

そこまで知ると、最後の花火の場面がより強く心に残ります。