『オデュッセイア』登場人物・神々の相関関係を初心者向けにわかりやすく解説
※この記事には映画『オデュッセイア』の人物関係や物語上の役割について、一部ネタバレがあります。
『オデュッセイア』は人物名だけでなく、神々や怪物の名前まで次々に出てきます。
「誰が誰の家族?」
「アテナとポセイドンはどっちが味方?」
「キルケとカリュプソが分からなくなる」
という方もいるのではないでしょうか。
今回は、初心者向けに必要な人物だけをグループごとに整理します。
まず最重要の3人
オデュッセウス
主人公。イタカ王。トロイア戦争から故郷へ帰ろうとしている。
ペネロペ
オデュッセウスの妻。イタカで夫の帰還を待つ。
テレマコス
オデュッセウスとペネロペの息子。父の消息を探す。
まずこの家族3人を覚えれば大丈夫です。
オデュッセウス一家の関係
オデュッセウス
↓ 夫婦
ペネロペ
↓ 息子
テレマコス
物語全体の目的は、
この家族が再び同じ場所へ戻れるか。
と考えると分かりやすいです。
オデュッセウス|知恵で戦う主人公
オデュッセウス(おでゅっせうす)はイタカ王です。
トロイア戦争に約10年間参加。
戦争後、故郷へ帰るまでさらに約10年かかります。
力だけでなく、策略・変装・嘘・交渉を得意とする英雄です。
ペネロペ|20年間家を守る妻
ペネロペ(ぺねろぺ)はオデュッセウスの妻です。
大勢の求婚者から再婚を迫られながら、機織りなどの策略を使って時間を稼ぎます。
▶ 『オデュッセイア』ペネロペはなぜ20年間待った?求婚者と再婚しなかった理由
テレマコス|父を探す息子
テレマコス(てれまこす)は、父が出征した時には幼児でした。
父をほぼ知らないまま成長します。
物語では父について調べる旅へ出て、自分自身も成長していきます。
▶ 『オデュッセイア』テレマコスは誰?オデュッセウスの息子が果たした役割を解説
次に覚える神は3人
アテナ
オデュッセウスを助ける女神。
ポセイドン
オデュッセウスの帰還を妨げる海神。
ゼウス
神々の最高神。
アテナ|オデュッセウス最大の味方
アテナ(あてな)は知恵と戦略に関わる女神です。
知恵を使うオデュッセウスと相性がよく、原典では何度も助けます。
テレマコスにも旅へ出るよう促します。
▶ 『オデュッセイア』アテナは何者?なぜオデュッセウスを助け続けたのか
ポセイドン|オデュッセウスの帰還を邪魔する海神
ポセイドン(ぽせいどん)は海の神。
キュクロプス・ポリュペモスの父でもあります。
オデュッセウスがポリュペモスの目を潰したことで怒り、帰還を妨げます。
ゼウス|単純な敵でも味方でもない
ゼウス(ぜうす)は神々の最高神です。
オデュッセウスの帰還自体は認めます。
一方で、仲間たちが神聖な牛を殺した際には罰も下します。
▶ 『オデュッセイア』ゼウスは味方?敵?神々とオデュッセウスの関係を整理
ポリュペモス|ポセイドンの息子
ポリュペモス(ぽりゅぺもす)は一つ目の巨人キュクロプスの一人です。
オデュッセウスの仲間を食べ、洞窟へ閉じ込めます。
オデュッセウスは脱出するため目を潰します。
その結果、父ポセイドンとの因縁が生まれます。
▶ 『オデュッセイア』キュクロプスとは何者?ポリュペモスの正体と目を潰した理由
キルケ|仲間を豚にする魔術師
キルケ(きるけ)は魔術を使う女性です。
オデュッセウスの仲間を豚へ変えます。
しかし原典ではその後、オデュッセウスの旅を助ける側へ変わります。
カリュプソ|7年間オデュッセウスを島へ留める
カリュプソ(かりゅぷそ)は孤島に暮らすニンフです。
原典ではオデュッセウスを愛し、島へ残そうとします。
映画版では設定が変更され、忘却を与える存在として描かれます。
▶ 『オデュッセイア』カリュプソは何者?なぜオデュッセウスを島から帰さなかった?
セイレーン|歌で船乗りを破滅させる
セイレーンは美しい歌で航海者を誘惑します。
オデュッセウスは自分を帆柱へ縛り、歌を聞きながら通過します。
スキュラとカリュブディス|海峡の二大危険
スキュラ:
6つの頭で船員6人をさらう怪物。
カリュブディス:
船ごと飲み込む巨大な渦。
どちらかを選ばなければならない究極の二択です。
▶ 『オデュッセイア』スキュラとカリュブディスとは?究極の二択をわかりやすく解説
イタカ側の重要人物|求婚者たち
オデュッセウスが帰らない間、ペネロペへ大勢の男が求婚します。
中でも重要なのがアンティノオスです。
アンティノオス|求婚者の中心人物
アンティノオス(あんてぃのす)は求婚者の中でも特に強硬な人物です。
テレマコスへも敵意を向けます。
映画版ではロバート・パティンソンが演じ、求婚者側の代表として描かれています。
メネラオス|トロイア戦争のきっかけに関わる王
メネラオス(めねらおす)はスパルタ王。
妻はヘレネです。
テレマコスは父の情報を求め、彼のもとを訪れます。
ヘレネ|トロイア戦争の中心にいる女性
ヘレネ(へれね)はメネラオスの妻。
トロイの王子パリスとの関係が、トロイア戦争の大きな原因として語られます。
原典『オデュッセイア』では、戦争後にメネラオスのもとへ戻っています。
アガメムノン|帰還に失敗したもう一人の王
アガメムノン(あがめむのん)はギリシャ軍の総大将。
彼もトロイから故郷へ帰ります。
しかし帰国後に妻クリュタイムネストラとその愛人側によって殺されます。
この話は、
「家へ帰れば終わりではない」
というオデュッセウスへの重要な警告になります。
テイレシアス|冥界の予言者
テイレシアス(ていれしあす)は死者となった予言者です。
オデュッセウスは帰還方法を知るため冥界へ行き、彼に会います。
そして太陽神の牛へ手を出すなと警告されます。
ヘリオス|神聖な牛の持ち主
ヘリオス(へりおす)は太陽神。
原典では彼の牛をオデュッセウスの仲間が殺したことが、全滅の直接原因になります。
人物を4グループに分ければ簡単
オデュッセウス家
オデュッセウス/ペネロペ/テレマコス
助ける神
アテナ
妨げる神・試練
ポセイドン/ポリュペモス/セイレーン/スキュラ/カリュブディス
イタカの敵
アンティノオスを中心とする求婚者
まずこれだけ覚えれば十分です。
映画版では神々の直接介入が少ない
ホメロス原典では神々が頻繁に姿を変え、人間を直接助けたり邪魔したりします。
ノーラン版では、その部分がかなり抑えられています。
そのため映画だけを見ると、
神の力なのか。
自然現象なのか。
オデュッセウスの心理なのか。
曖昧に感じる場面もあります。
初心者が最初に覚えるべき相関関係
オデュッセウス
↓ 帰りたい
ペネロペ・テレマコス
↑ 助ける
アテナ
↓ 邪魔する
ポセイドン
その理由
↓
ポリュペモスの目を潰した
まずこの関係で十分です。
まとめ|家族3人+アテナ+ポセイドンを覚えれば大筋は分かる
『オデュッセイア』は登場人物が多い作品ですが、最初から全部覚える必要はありません。
オデュッセウス:帰る人。
ペネロペ:待つ妻。
テレマコス:父を探す息子。
アテナ:助ける神。
ポセイドン:帰還を妨げる神。
まずこの5人を押さえれば、物語の中心は理解できます。
その周りに、怪物や魔術師、求婚者たちがいると考えるとかなり分かりやすくなります。
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映画では省略された人物や、アテナをはじめとする神々の働きまで詳しく知りたい方は、ホメロスの原典を読むと人物関係がさらによく分かります。
