※この記事は映画『ディスクロージャー・デイ』と、作品の着想に関係する現実のUFO・UAP報道について解説しています。

『ディスクロージャー・デイ』を見て、

「これって実話が元なの?」

と気になった人も多いでしょう。

結論から言うと、映画そのものが特定の実話をそのまま映像化した作品ではありません。

『ディスクロージャー・デイ』は、スティーヴン・スピルバーグ原案によるオリジナル映画です。

しかし完全に現実と無関係な空想でもありません。

スピルバーグ監督自身が、2017年以降のUFO・UAP報道が本作の発想につながったことを語っています。

『ディスクロージャー・デイ』は実話映画ではない

まず押さえておきたいのは、本作に原作小説や実録本があるわけではないことです。

NBCUniversalは、本作をスティーヴン・スピルバーグが「created and directed」したオリジナルイベント映画として紹介しています。

原案はスピルバーグ。

脚本はデヴィッド・コープです。

『ディスクロージャー・デイ』原作はある?スピルバーグ原案のオリジナル作品を解説

きっかけは2017年のUFO報道

では、なぜスピルバーグは今になって再び地球外生命をテーマにしたのでしょうか。

Reutersによると、スピルバーグ監督は2017年に報じられた米軍パイロットによる未確認飛行物体の目撃情報が、本作を考える大きなきっかけになったと語っています。

特に注目されたのが、米海軍の戦闘機が捉えた通称「Tic Tac」型の未確認物体をめぐる報道です。

それまでスピルバーグにとってUFOは、主に想像力から描く題材でした。

しかし現実の軍関係者や政府からUAP情報が語られるようになり、

「あり得ない話」が以前より現実味を持ち始めた

ことが新作へつながりました。

『未知との遭遇』の頃とは発想が違う

スピルバーグは1977年に『未知との遭遇』を監督しています。

当時について彼は、

「本当にこうだったら面白い」

という想像から作っていたと振り返っています。

しかし『ディスクロージャー・デイ』では、現実の報道や証言を見たことで、

「もしかすると本当に何かがあるのではないか」

という感覚へ変化しています。

スピルバーグは「more truth than fiction」と発言

CinemaConでスピルバーグ監督は本作について、

「more truth than fiction」

という趣旨の表現を使っています。

直訳すると、「フィクションより真実の方が多い」といった意味です。

もちろんこれは、映画の出来事がすべて実話だという意味ではありません。

現実のUAP問題や政府の情報開示を強く意識して作られていることを示した発言と考えるのが自然です。

日本公式も現実のUAP情報開示に言及

日本版公式でも、スピルバーグ監督は現実世界で進むUAP・UFO情報開示について触れています。

監督は、自分が映画を作っているタイミングで現実の情報開示がここまで進むとは思っていなかったという趣旨のコメントをしています。

つまり『ディスクロージャー・デイ』は、公開時期そのものが現実のUAP問題と偶然重なった作品でもあります。

ロズウェル事件も意識している?

予告では「79年」という数字が登場します。

2026年から79年前は1947年。

1947年とUFOを結びつける出来事として有名なのが、アメリカ・ニューメキシコ州で起きたロズウェル事件です。

そのため、映画がロズウェル事件を意識している可能性はあります。

Peacockも、本作がスピルバーグのUFOへの関心、ロズウェル、現代のUAP報道から着想を得ていると紹介しています。

ただし、「映画の秘密=ロズウェル事件」という単純な構図かどうかは日本公開前には断定できません。

『ディスクロージャー・デイ』79年間隠された最高機密とは?予告から考察

映画では政府だけでなく民間組織も関係する?

本作ではWARDEXという組織が最高機密を持っています。

海外公式では、コリン・ファース演じるノア・スキャンロンがWARDEXのCEOとされています。

そのため映画では、「政府だけが秘密を隠している」という単純な陰謀論ではなく、政府と民間組織、契約企業などが複雑に絡む可能性があります。

なぜスピルバーグは今UFOを描く?

日本公式でスピルバーグは、

「僕らは宇宙で唯一の存在なのか」

という問いを改めて提示しています。

50年前なら純粋なSFだった問いが、今では軍関係者や議会でもUAPが議論される時代になりました。

だからこそスピルバーグは、今の時代にもう一度このテーマを描く意味があると考えたのでしょう。

実話ではなく「現実から生まれたフィクション」

整理すると、『ディスクロージャー・デイ』は、

実話映画ではない

しかし、

現実のUFO・UAP情報開示から強く影響を受けて作られたフィクション

です。

この位置づけが最も正確です。

タイトルの「Disclosure」も現実と重なる

近年のUFO・UAP議論では、「Disclosure=情報開示」という言葉が頻繁に使われます。

映画のタイトル自体が、現実のUAP情報開示を連想させるものになっています。

『ディスクロージャー・デイ』タイトルの意味は?“Disclosure”が示すものを考察

宇宙人は本当に登場する?

映画で描かれる「人類以外の存在」についてはこちらで整理しています。

『ディスクロージャー・デイ』宇宙人は登場する?予告から正体を考察

まとめ

『ディスクロージャー・デイ』は、特定の実話を映画化した作品ではありません。

スピルバーグ原案によるオリジナル映画です。

しかし、2017年以降に広く報道された米軍パイロットによるUAP目撃情報や、現実のUFO情報開示が作品の発想に大きな影響を与えています。

つまり本作は、

「もし今まで隠されてきた話が、本当に事実だったら?」

という現代だからこそ成立するSF映画です。