※この記事にはNetflixシリーズ『ガス人間』最終回までの重大なネタバレがあります。

Netflixシリーズ『ガス人間』を最後まで見て、

「結局、ガス人間は誰だったの?」

「甲野京子は何をしていたの?」

「最後の白いガスは何?」

と疑問が残った人も多いのではないでしょうか。

序盤では、ガス人間による連続予告殺人を岡本賢治(小栗旬)と甲野京子(蒼井優)が追うサスペンスとして始まります。

しかし物語が進むと、事件そのものが27年前のホワイトセンターで起きた出来事につながっていたことが判明します。

さらに、事件を追っているように見えた京子自身が、ガス人間へ復讐を実行させていたことまで明らかになります。

ここでは最終回までの真相を、ガス人間の正体、京子の目的、黒幕・三浦、そしてラストの白いガスまで順番に整理します。

ガス人間の正体は堤田蓮

ガス人間の正体は、堤田蓮(UTA)です。

蓮はもともと怪物でも殺人鬼でもありませんでした。

27年前、幼い京子がホワイトセンターから逃げ出した際、東京で彼女を助けた青年です。

京子にとって蓮は、自分を救ってくれた大切な存在でした。

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ホワイトセンターとは何だった?

ホワイトセンターは、表向きには福祉施設でした。

しかし実際には、社会的に弱い立場の人々を危険な作業へ送り出す場所として利用されていました。

そこでは、隕石の落下に伴う危険な「浄化作業」が行われます。

作業員として使われた人たちは、命の危険がある仕事へ投入されていました。

この問題を裏で動かしていたのが、のちに「無風」と呼ばれる人々です。

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蓮はなぜガス人間になった?

蓮はホワイトセンターの危険な隕石処理作業に参加します。

その作業中、隕石由来の未知の現象に巻き込まれ、人間としての身体を失います。

さらに現場は爆破され、蓮の身体はガスのように飛散しました。

しかし完全に死んだわけではありません。

人間の身体をガスへ変化させる特殊な存在として残ります。

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ガス人間は自分の意思で連続殺人を始めた?

ここが大きなポイントです。

序盤だけを見ると、蓮自身がホワイトセンター関係者へ復讐しているように見えます。

しかし真相は違います。

連続殺人を計画し、蓮に「願い」を与えていたのは京子でした。

京子は大人になった後、廃墟でガス人間となった蓮を発見します。

そして蓮が思い出の曲によって目覚め、願いを実行する存在になっていることを知ります。

そこから京子は、ホワイトセンターに関わった人々への復讐を蓮へ願うようになります。

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最初の事件は森靖利の死だった

京子が蓮へ最初に復讐を願った相手は、森靖利(竹野内豊)でした。

森は元ヤクザで、現在は企業経営者として成功していました。

しかし過去にはホワイトセンターと関係していました。

森の死は表向きには別の形で処理されますが、実際にはガス人間による殺害でした。

第1話の佐野教授も標的だった

第1話では、生放送中に佐野久伍(モーリー・ロバートソン)がガスに侵入され、身体が膨張して死亡します。

この衝撃的な事件によって、ガス人間の存在が世間に知られるようになります。

佐野もまた、過去のホワイトセンターに深く関わった人物でした。

つまりガス人間の標的は無差別ではなく、京子の復讐対象だったのです。

京子は記者として事件を追うフリをしていた

ここで物語の見え方が大きく変わります。

京子はJNTの報道記者としてガス人間事件を追っていました。

しかし実際には、

ガス人間の正体も、蓮との関係も、事件の始まりも知っていた

ことになります。

片山慎三監督も、2周目では「京子は最初から嘘をついている」という前提で見ると表情の意味が変わると語っています。

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京子がラーメン屋を知らないフリした理由

第5話では、京子と蓮が過去にブンコラーメンで過ごしていたことが判明します。

つまり京子は、その店を最初から知っていました。

それにもかかわらず、取材を通じて初めて知ったように行動します。

これは、自分と蓮の過去を隠し、記者として自然に真相へたどり着いた形を作るためだったと考えられます。

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「無風」の正体は坂本・大友・三浦

物語後半で重要になるのが「無風」です。

無風は巨大な秘密組織の正式名称ではありません。

もともとは、坂本守(ピエール瀧)、大友三郎(中野英雄)、三浦威(岡部たかし)らが学生時代に組んでいたバンドの名前でした。

彼らはその後、警察、暴力団、政治というそれぞれの世界で力を持つようになります。

そしてホワイトセンターを巡る隠蔽にも深く関わっていました。

黒幕・三浦は人を「人間燃料」と考えていた

中でも三浦は、他人を自分が上へ行くための道具として扱う人物です。

社会的に弱い人間を利用し、犠牲になっても構わない存在として扱います。

その思想を象徴する言葉が「人間燃料」です。

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三浦はガス人間まで利用する

終盤では、三浦がガス人間の仕組みを知ります。

そして今度は、京子ではなく三浦自身が蓮を利用しようとします。

さらに選挙事務所を襲わせた事件も、ガス人間への恐怖を政治的に利用するための自作自演でした。

つまり蓮は、

ホワイトセンター。

京子。

三浦。

と、何度も他人の「願い」や目的に利用される存在になっていました。

藤川兄妹も真相にたどり着く

動画配信者の藤川華歩(広瀬すず)と藤川富士太(林遣都)も、ガス人間を追う中で事件の核心へ近づきます。

しかし真相へ近づいたことで、2人も三浦たちの争いへ巻き込まれていきます。

富士太は妹を守るため、自ら危険な行動を選び、命を落とします。

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選挙事務所襲撃は三浦の自作自演だった

最終回では、ガス人間が三浦の選挙事務所を襲撃します。

多数の死傷者が出たことで、世間はガス人間への恐怖をさらに強めます。

しかし、これは三浦が仕組んだ自作自演でした。

恐怖を作り出し、それを利用して自分の政治的立場を強化しようとしていたのです。

華歩が真相を暴露する

富士太が残していた映像が、三浦の自作自演を暴く証拠になります。

華歩はその映像を使い、真相を社会へ伝えます。

ここで三浦が作り上げていた「ガス人間による無差別テロ」という物語が崩れます。

賢治は三浦を殺さず逮捕する

賢治も三浦を追い詰めます。

父・岡本信也(青木崇高)の死やホワイトセンターとのつながりを知った賢治には、三浦を憎む理由があります。

それでも賢治は復讐を選びません。

三浦を殺すのではなく、刑事として逮捕する道を選びます。

京子が復讐を選んだのに対し、賢治は最後まで法による裁きを選んだわけです。

京子は自分の復讐を終わらせるため蓮のもとへ

一方の京子は、自分が蓮を復讐へ利用してきたことと向き合います。

蓮はもともと優しい青年でした。

人を殺したいと望んでいたわけではありません。

それなのに京子は、自分の願いを蓮へ実行させ続けました。

最終回で京子は、その連鎖を自分で終わらせることを決意します。

京子はJNT旧社屋の金庫室へ向かう

京子は蓮をJNT旧社屋へ誘導します。

そして金庫室で蓮と向き合います。

この場面は単純な「怪物を倒す」クライマックスではありません。

幼い京子を救ってくれた蓮と、蓮を復讐の道具にしてしまった京子。

2人の関係に決着をつける場面です。

京子と蓮は金庫室で消える

金庫室では爆発が起き、京子と蓮の姿は消えます。

そこには、賢治が京子へ渡そうとしていた指輪が残されます。

この時点では、2人とも死亡したように見えます。

しかし『ガス人間』は、ここで終わりません。

1年後、賢治の部屋に白いガスが現れる

事件から1年後。

賢治が自宅で「いとしのエリー」のレコードをかけると、窓から白いガスが入り込んできます。

そして、人のような形を作り始めます。

このガスが誰なのか、ドラマ本編では台詞による説明はありません。

しかし制作側のインタビューで、その答えが明かされています。

ラストの白いガスは京子だった

脚本のヨン・サンホと片山慎三監督によると、

ラストで賢治の部屋へ集まる白いガスは、ガス化した京子です。

もともとの脚本では、賢治の部屋に「活動停止状態の京子の石像」が置かれているラストだったそうです。

しかし映像では、ガスが集まり石像化していく途中を描く形へ変更されました。

さらにVFXでは、女性らしい身体のラインや、京子が最後に蓮を抱きしめた時の姿まで反映されています。

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なぜ京子は賢治の部屋へ戻った?

ガス人間には、思い出のある場所へ集まる性質があります。

京子にとって最も大切な人は賢治でした。

だからガスとなった京子は、賢治の部屋へ戻ったと制作側は説明しています。

つまりラストは、京子の完全な死ではなく、

京子自身が新たな「ガス人間」になったことを示す結末

だったのです。

蓮は最後どうなった?

蓮は金庫室の爆発を最後に姿を消します。

ラストの白いガスは蓮ではなく京子であることが制作側から明かされているため、蓮の物語は金庫室で一区切りついたと考えられます。

ただし本編で遺体が確認されたわけではないため、「物理的に完全消滅した」とまで断定する描写はありません。

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結局『ガス人間』は何の物語だった?

表面上は、超能力を持つ怪人による連続殺人事件です。

しかし根底にあるのは、

  • 弱い立場の人間を使い捨てる権力
  • 復讐のために他人を利用すること
  • 被害者が加害者にもなってしまう連鎖
  • 人を「道具」にしてしまう社会

という問題です。

蓮は最初から最後まで、誰かに使われ続けました。

だから京子が最後に蓮と一緒に復讐を終わらせることは、彼をこれ以上誰にも使わせないための選択でもあったのでしょう。

まとめ

Netflix『ガス人間』のガス人間の正体は、27年前に京子を救った青年・堤田蓮でした。

蓮はホワイトセンターの危険な隕石処理作業によってガス人間となり、その後、京子の「願い」に従ってホワイトセンター関係者を殺害していました。

そして最終回では、黒幕の三浦による自作自演が暴かれ、三浦は逮捕。

京子は自分が始めた復讐を終わらせるため、蓮とともにJNT旧社屋の金庫室で姿を消します。

しかし1年後、賢治の部屋へ白いガスが現れます。

制作側の説明によれば、

あの白いガスはガス人間となった京子。

怪物を追っていた記者自身が、最後にはガス人間となって愛する賢治のもとへ帰ってくる。

それが『ガス人間』の切なくも不気味なラストでした。