『麒麟の翼』加賀恭一郎はなぜ真相に気づけた?捜査のポイントを時系列で解説
※この記事には『麒麟の翼』の事件の真相に関する重大なネタバレがあります。
『麒麟の翼』では、警察が八島冬樹を青柳武明殺害の容疑者として追う一方、加賀恭一郎は被害者・青柳自身の行動に注目します。
では、加賀はなぜ真相にたどり着くことができたのでしょうか。
結論からいうと、加賀恭一郎(阿部寛)が事件を解けた最大の理由は、「八島が怪しい」という目の前の状況だけで判断せず、青柳武明が死の直前まで何をしていたのかを徹底して追ったからです。
約8分間の歩行、日本橋、七福神巡り、家族の知らない父親の行動。小さな違和感を一つずつつないだことで、現在の殺人事件から過去の水泳部事故へたどり着きます。
この記事でわかること
- 加賀が最初に疑問を持ったポイント
- 八島だけを犯人と決めつけなかった理由
- 七福神巡りがどう手掛かりになったのか
- 現在の事件から過去へたどり着いた流れ
- 加賀恭一郎らしい捜査の特徴
ポイント1|加賀は青柳の「8分間」を見逃さなかった
事件の被害者・青柳武明(中井貴一)は、胸を刺されたあと約8分間も歩き続けました。
普通なら、助けを求めることを優先するはずです。
それなのに、なぜ歩いたのか。
加賀はこの違和感を事件の重要な手掛かりとして考えます。
ポイント2|「八島が怪しい」で捜査を終わらせなかった
八島冬樹(三浦貴大)は青柳のバッグを持って逃げていました。
状況だけなら、八島が青柳を襲ってバッグを奪ったように見えます。
しかし八島を犯人とするだけでは、青柳がなぜ日本橋を歩いたのか説明できません。
加賀は、容疑者側だけではなく被害者側にも謎があることを見逃しませんでした。
ポイント3|「なぜ日本橋にいたのか」を調べた
青柳の家族は、武明がなぜ日本橋にいたのか知りませんでした。
ここも加賀にとって大きな違和感です。
仕事や家族の用事とは別に日本橋を訪れていたのなら、そこには何らかの目的があったはずです。
加賀は青柳の事件当日だけでなく、生前の足取りへ捜査を広げていきます。
ポイント4|七福神巡りを突き止める
加賀が調べることで、青柳が日本橋で七福神巡りをしていたことが分かります。
殺人事件と七福神巡り。
一見すると何の関係もありません。
しかし加賀は「関係がなさそうだから」と切り捨てず、青柳がなぜその行動を取ったのかを追います。
詳しくは、『麒麟の翼』青柳武明はなぜ七福神巡りをしていた?日本橋に通った理由で解説しています。
ポイント5|青柳の家族が知らない部分を調べた
家族だからといって、相手のすべてを知っているとは限りません。
青柳家も同じでした。
悠人(松坂桃李)たちは、父が日本橋で何をしていたのか知りません。
加賀は家族の証言だけで「青柳はこういう人物だった」と決めつけず、本人の足取りから人物像を組み立てていきます。
ポイント6|息子・悠人の過去へたどり着く
青柳の行動を追っていくと、息子・悠人の中学時代に起きた水泳部事故が浮かび上がります。
ここで初めて、現在の殺人事件と過去の出来事がつながり始めます。
青柳が日本橋へ通っていた理由も、息子の過去と無関係ではありませんでした。
水泳部事故については、『麒麟の翼』水泳部で何があった?事故と隠蔽が事件につながった理由で詳しく整理しています。
ポイント7|小さな事実を「人の気持ち」まで含めて考えた
加賀の捜査は、物的証拠だけを並べるものではありません。
なぜその人物はそうしたのか。
誰を守ろうとしたのか。
何を伝えようとしたのか。
人間の行動の理由まで考えることで、表面上の事実だけでは見えない真相へ近づいていきます。
これはドラマ『新参者』から続く加賀恭一郎の捜査の大きな特徴でもあります。
加賀が解いたのは殺人事件だけではない
加賀が明らかにしたのは「誰が青柳を刺したのか」だけではありません。
青柳がなぜ日本橋へ通っていたのか。
なぜ最後に麒麟像まで歩いたのか。
そして父親が息子に何を伝えようとしていたのか。
事件の真相を解くことで、青柳家の家族にも武明の本当の姿が伝わります。
まとめ|加賀は被害者の不可解な行動から真相を逆算した
加賀恭一郎が『麒麟の翼』の真相へたどり着けたのは、最初に疑われた八島だけを追わなかったからです。
青柳が刺されたあと歩いた8分間。
日本橋にいた理由。
七福神巡り。
家族の知らない行動。
その一つひとつを調べたことで、現在の殺人事件から悠人たちの過去へたどり着きました。
事件全体を時系列で確認したい方は、『麒麟の翼』ネタバレ解説|犯人・事件の真相・結末・ラストまで完全整理もあわせてご覧ください。
原作『麒麟の翼』を読む
加賀が小さな違和感を拾い、真相へ近づいていく捜査過程をじっくり楽しみたい方には原作小説がおすすめです。
映画『麒麟の翼』を見返したい方へ
加賀がどの場面で何に注目しているのかを意識して見返すと、二度目はミステリーの組み立てそのものを楽しめます。DVD・Blu-rayで改めて観たい方は、ディスカスで作品を探してみてください。
