『オデュッセイア』を見る前に知っておくこと|トロイア戦争から5分で予習
※この記事は映画『オデュッセイア』を見る前の予習用です。映画終盤の犯人・結末・ラストには触れず、鑑賞前に必要な前提だけを解説します。
『オデュッセイア』を見たいけれど、
「ギリシャ神話を知らなくても大丈夫?」
「トロイア戦争から勉強しないと分からない?」
と思っている方もいるかもしれません。
結論から言えば、細かな神話や人物名を覚える必要はありません。
映画を見る前なら、
「誰が」「どこから」「どこへ帰ろうとしているのか」
さえ分かれば十分です。
この記事では、映画を見る直前に覚えておきたい最低限の予備知識だけをまとめます。
- まずこの4人だけ覚える
- 主人公は「戦争から帰る途中の王」
- その前にトロイア戦争があった
- トロイの木馬はオデュッセウスと関係がある
- 戦争が終わっても、すぐ家へ帰れない
- 家を離れてから約20年
- なぜ20年が重要?
- ペネロペには大勢の求婚者がいる
- 息子テレマコスは父不在のまま成長した
- 神話を知らない人が覚える神は2人で十分
- 「神々が全部やっている」と考えなくていい
- 怪物の名前も覚えなくていい
- 映画を見るときは「怪物の名前」よりここを見る
- 映画は戦争の「その後」の物語
- 時間の順番が少し分かりにくくても気にしない
- 人物相関まで予習したい人は別記事へ
- ストーリーそのものを先に知りたい人は別記事へ
- 映画館へ行く前の30秒復習
- まとめ|予習で必要なのは神話知識ではなく「帰る理由」
- 関連記事
- 『オデュッセイア』を原典でも読みたい方へ
まずこの4人だけ覚える
登場人物は多いですが、鑑賞前に覚える人物は4人で十分です。
オデュッセウス:主人公。イタカ王。
ペネロペ:オデュッセウスの妻。
テレマコス:オデュッセウスの息子。
アンティノオス:ペネロペへ求婚する男たちの中心人物の一人。
まずこの関係だけ押さえてください。
主人公は「戦争から帰る途中の王」
オデュッセウスは冒険をするために海へ出た人物ではありません。
もともとはイタカという国の王です。
妻と息子もいます。
しかし戦争へ参加したため、長期間故郷を離れることになりました。
つまり映画の目的は最初から、
新しい土地へ行くことではなく、家へ帰ること。
です。
その前にトロイア戦争があった
オデュッセウスが参加していたのがトロイア戦争です。
ギリシャ側とトロイが戦った、神話上の大戦争です。
戦争は約10年間続きました。
映画を見る前なら、細かな武将名や戦争の経緯まで覚える必要はありません。
「オデュッセウスは10年間戦争をしていた」
と覚えておけば十分です。
トロイの木馬はオデュッセウスと関係がある
トロイア戦争で特に有名なのが「トロイの木馬」です。
巨大な木馬を利用して敵の城内へ入り込む作戦で、オデュッセウスの知略を象徴する出来事の一つです。
映画でも、トロイで何が起きたのかはオデュッセウスという人物を理解するうえで重要になります。
ただし鑑賞前に作戦の細部まで覚える必要はありません。
▶ 『オデュッセイア』トロイの木馬とオデュッセウスの関係は?トロイア戦争から帰還までを解説
戦争が終わっても、すぐ家へ帰れない
ここからが『オデュッセイア』です。
トロイア戦争は終わりました。
オデュッセウスは船で故郷イタカへ戻ろうとします。
しかし帰還には、さらに長い時間がかかります。
つまり、
戦争が終わったところがゴールではなく、映画ではそこから本当の帰還が始まる。
と考えると分かりやすいです。
家を離れてから約20年
大まかな時間だけ覚えておくと、家族の状況が理解しやすくなります。
トロイア戦争:約10年。
戦争後の帰還:約10年。
オデュッセウスは、結果として約20年間故郷を離れることになります。
この「20年」という長さが非常に重要です。
なぜ20年が重要?
オデュッセウス本人だけでなく、家族にも20年が流れているからです。
妻ペネロペは長期間夫を待っています。
息子テレマコスは、父をほとんど知らないまま大人になります。
つまりオデュッセウスが帰ろうとしている家も、
彼が出発したときのままではありません。
ペネロペには大勢の求婚者がいる
夫が20年近く戻らなければ、周囲は死んだと考え始めます。
そこでペネロペのもとへ大勢の男たちが集まります。
彼らはペネロペとの結婚を望み、オデュッセウスの家へ居座っています。
映画を見る前は、
「オデュッセウスが帰る家には、すでに別の男たちが入り込んでいる」
と覚えておけば十分です。
息子テレマコスは父不在のまま成長した
テレマコスはオデュッセウスの息子です。
父が戦争へ行ったころはまだ幼い子どもでした。
しかし20年近くたち、今では若者に成長しています。
つまり映画では、
父が家へ帰る物語。
だけでなく、
父を知らない息子が成長する物語。
も同時に進みます。
神話を知らない人が覚える神は2人で十分
ギリシャ神話には多くの神がいます。
しかし映画を見る前なら、まずこの2人だけで十分です。
アテナ
知恵と戦略に関わる女神です。
原典ではオデュッセウスを助ける重要な存在です。
映画では神としての直接介入はかなり抑えられています。
ポセイドン
海の神です。
原典ではオデュッセウスへ強い怒りを持ち、帰還を妨げます。
海を旅する主人公にとって、海神を敵に回すことが大きな問題になります。
「神々が全部やっている」と考えなくていい
原典では神々が人間社会へ直接介入します。
しかし映画版では、その要素がかなり弱められています。
嵐や不運を神の力と考えるのか。
自然現象や人間自身の判断の結果と見るのか。
映画では、その境界が原典より曖昧です。
そのため、ギリシャ神話の神々の系図を丸暗記しておく必要はありません。
怪物の名前も覚えなくていい
映画には、
キュクロプス。
セイレーン。
スキュラ。
カリュブディス。
など、聞き慣れない名前が出てきます。
しかし鑑賞前に全部覚える必要はありません。
帰還の途中で、オデュッセウスがさまざまな危険に遭遇する。
これだけ知っていれば十分です。
映画を見るときは「怪物の名前」よりここを見る
初見では名前を追いかけるより、
オデュッセウスが何を選ぶのか。
を見る方が分かりやすいです。
危険な場面で誰を救うのか。
いつ戦うのか。
いつ逃げるのか。
自分の知恵をどう使うのか。
『オデュッセイア』では、怪物そのもの以上にオデュッセウスの判断が重要です。
映画は戦争の「その後」の物語
トロイア戦争を知らない人は、
「戦争で活躍した英雄が冒険する話」
と思うかもしれません。
しかし映画では、戦争で何をしたのか、その後その人物がどう生きるのかも重要になります。
つまり出発点は英雄の勝利ですが、そこから先は、
勝ったあとに残ったものと向き合う物語。
でもあります。
時間の順番が少し分かりにくくても気にしない
『オデュッセイア』では、現在の出来事と過去の記憶が行き来します。
そのため途中で、
「これは戦争中?」
「帰還の途中?」
と迷う場面があるかもしれません。
そんなときは、
戦争 → 帰還の旅 → イタカ
という大きな順番だけ覚えておけば大丈夫です。
人物相関まで予習したい人は別記事へ
この記事では、映画を見るための最低限の人物だけに絞っています。
ペネロペ、テレマコス、求婚者、アテナ、ポセイドンなどの関係をもう少し詳しく知ってから見たい方はこちらの記事で整理しています。
▶ 『オデュッセイア』登場人物・神々の相関関係を初心者向けにわかりやすく解説
ストーリーそのものを先に知りたい人は別記事へ
この記事では結末を避けています。
すでに映画を見終わって、物語を最初から整理したい場合は初心者向けストーリー解説の方が分かりやすいです。
▶ 『オデュッセイア』結局どんな話だった?難しかった人向けに物語を最初から簡単に解説
映画館へ行く前の30秒復習
最後に、本当に必要な部分だけまとめます。
オデュッセウス=イタカ王。主人公。
ペネロペ=妻。イタカで待っている。
テレマコス=息子。父不在のまま成長した。
トロイア戦争=約10年間。
戦争後もすぐ帰れず、帰還にさらに長い年月がかかる。
目的地=故郷イタカ。
アテナ=知恵の女神。
ポセイドン=海神で、原典では帰還を妨げる。
これだけ覚えておけば、映画を追うための土台は十分です。
まとめ|予習で必要なのは神話知識ではなく「帰る理由」
『オデュッセイア』を見る前に、ギリシャ神話を一から勉強する必要はありません。
重要なのは、
オデュッセウスは戦争を終えた王。
約20年近く家族と離れている。
妻と息子の待つイタカへ帰ろうとしている。
という3点です。
怪物や神々は、その帰還を難しくする存在として映画の中で理解していけば十分です。
「これは冒険へ出る話ではなく、家へ帰る話」
と覚えて映画を見ると、かなり分かりやすくなります。
関連記事
▶ 『オデュッセイア』登場人物・神々の相関関係を初心者向けにわかりやすく解説
▶ 『オデュッセイア』トロイの木馬とオデュッセウスの関係は?トロイア戦争から帰還までを解説
▶ 『オデュッセイア』結局どんな話だった?難しかった人向けに物語を最初から簡単に解説
▶ 『オデュッセイア』なぜ10年も帰れなかった?オデュッセウスの旅を時系列で解説
『オデュッセイア』を原典でも読みたい方へ
映画を見たあと、オデュッセウスの帰還や神々の関与を原典で確かめたい方は、上巻から読むと人物関係を追いやすくなります。
